【十人桐色2026】#31「アイデンティティ」桜井遥乃丞

興味を持ってくれてありがとうございます。

短距離障害ブロック4年の桜井遥乃丞と申します。

たまたま枠が余ったとのことなのでずっと書いてみたかった十人桐色を好奇心で書かせてもらっています。

この企画は部員の知らない一面であったり人となりだったりを知れるので大好きな企画です。基本全部見ています。

去年の夏にタイトルデザインをリメイクしてみたり、サムネ作ってみたりしてビュー数増えないかなーってやってみたりしてちらほら関わっていたのでこうして書く機会をいただき嬉しい限りです。

(結局ビュー数にあまり変化がなく、お蔵入りした小山のサムネ)

競技者として活動しつつも、広報委員会のクリエイト班としてインスタグラムの投稿などをこんな感じで制作しています。

今回はこの活動にまつわる話でもしようと思います。

自分は高校では校内で足が速く、頭が良い方でした。そんな他人からも認められるアイデンティティがあったからこそ自分に自信を持てて、人と話すのが楽しくてどんどん友人も増える。その人たちからの言葉がさらにモチベーションになるから頑張れる。そして頑張れるからこそ足が速くなり自信になっていくという自分を強固にしていくような良い循環にいたんだなと今になると思います。

ぼちぼちと陸上と受験が成功し、自分ならもっと高いレベルでもやっていける!と意気込んで筑波大学に入学しました。新入生紹介でも目標を日本一と書いてたりと、とても根拠のない自信に満ち溢れていましたね。今も目標を妥協できない性格は残っていますが。

しかし実際入学してみると、筑波大学は化け物揃いの魔境でした。8月のインターハイに出場しながら10月の推薦入試で医学部に合格する同期、インターハイ2位なのに一般で入学する同期に日本一の経験がある同じ学類の同期、短長の同期は世代の400mHのトップ2人と400mのトップという3人、短距離同期だけでもどんな要素でも自分より上がいるという超人たちの集まりでした。

(主将ポーズをするすごい同期たち)

みんな気づいていると思いますが「文武両道」というわかりやすいアイデンティティは筑波では基準が高すぎます。そんなことで、日に日にアイデンティティがなくなったことを実感して自分は今まで通りの自分ではいられなくなりました。

自信がなくなり、人と話すのが怖くなり、自分で考えた行動すらも自信が持てないから挑戦する気力すらも減っていきます。とてもつまらない人間の完成ですね。とても足が遅くて頭が悪くてつまらない。そんな自分に嫌気が差してまた自信がなくなります。

(まだ自信があった高校の桜井)

そんなことにならないために、環境に合わせた自分のアイデンティティを作ることがいいかもしれないです。

というのも必要とされるアイデンティティなんて基本環境依存です。集団の中で需要の高い性質は構成メンバーによってまちまちで、競技部は「競技力によって自分の価値を作り出そう」という個人の集団であるので、もちろん競技力によって需要を満たそうとすることはとても難易度が高いです。もちろん競技面での価値創造の優先度を下げることがいいわけではありませんが、他の要素での自身の価値を見出せないとなるとモチベーションの低下や挑戦心の減退で回り回って競技面での価値創造がさらに難航していきます。

自分は偶然にもクリエイト班というアイデンティティを見つけ、自身に価値を見出せるようになりました。

元々は2個上の短障ブロックの先輩である曽我部さんが主に担当していたのですが、こんな投稿を作ってもらうことがモチベーションになっていた人は多いのではないでしょうか。

(鵜澤さんのパリ五輪出場投稿)

自分もその一人だったからこそ、曽我部さんが卒業した後に競技部からこのモチベーションが失われることへの危機感があり、同期の徳野に少し遅れて勉強と制作を始めました。作ったものにはオリジナリティがあって競技部としても需要があって、ようやく自分の存在意義を感じられる活動になりました。存在意義とはとても気持ちいいものですね。とても失ってから身に染みて感じます。

(万バズした同期川﨑の投稿、嬉しかった)

競技面ではない自分のアイデンティティを確立することはなんだか逃げのような気もしてしまいますが、集団の需要を満たすことは自信の面、モチベーションの面からも競技を支えてくれます。利他的な行動と利己的な行動の共通項を見つけていろいろな角度からの自分なりの「共闘」を見つけてみてください。

【スローガンデザイン紹介コーナー】

せっかくなのでスローガンのデザインに込めたこだわりも書かせていただきます。

というのも、スローガンは部の一年の抱負であり一年間丸々インスタの一番上に固定されるクリエイト班の一番重要な仕事です。

1月1日での投稿のために3週間くらいかけて考えて、それでも間に合わなくて大晦日と元日合わせて22時間くらい費やしてやっとできたものなので紹介させてください。

大きなデザインとして男女、全ブロックの垣根を超えた共闘がテーマになっています。

一番手間がかかったのは見てわかる通り「共」の字ですね。全員での共闘を目指すからこそ全選手の名前を新年の朝5時から10時間ほどかけてブロックも男女も垣根なく配置しました。これが自分なりの共闘のやり方だと言い聞かせながらなんとか全員1字ずつ配置して期限中に投稿することができました。

大きく背景にある水色の中に紫の縦線というのはどのユニフォームにも共通して入っているパンツのデザインをベースにして、共闘を囲んでいる円は男女のユニフォームの違いである黒と白の二色が二重の輪を作って宣揚歌を歌っている様子をイメージしています。共闘の末にまたこの景色を見ようという思いを込めています。