日本選手権 女子円盤投げ優勝 辻川さんにインタビュー!

6月25日に行われました 第101回日本陸上競技選手権大会において

筑波大学陸上競技部 投擲ブロックの辻川美乃利(体育4)が女子円盤投げに出場し

51m27の自己ベストで優勝いたしました!

 

この種目での本競技部員の優勝は、第64回大会の山中みど里さん以来37年ぶりです。

あいう

優勝を記念して辻川さんにインタビューをし、この試合を振り返っていただきました。

 

Q.まず大会を振り返って。

優勝の記録となった投擲のとき、どんな心境でしたか?その時の手ごたえは?

 

A.優勝となった2投目は、いつもより長く円盤を持ち続けることができたので、結果的に円盤をいつもより長い間動かし続けられた手応えはありました。

動きとしては、いつもより少し振り切れたかなあという感じで、まだまだ問題点の残る投げだったと思っています。

競技中は、2投目を投げた後も「このままでは勝てない」と感じていたので、最後まで動きを探りながら投げました。自分自身の感覚としては、2投目よりも最終投擲のほうが良かったのですが、最終投擲は投射角が悪く、風に負けてしまったのが惜しかったです。

 

Q.初の全国タイトルということで、中学、高校で成しえなかったことを今達成したわけですね。
今シーズンは何度も自己記録を更新し、今回もまたベストで優勝という快進撃ですが、大学生になってからここまで成長したことについて、変化、転機となったのはどんなことでしょうか。
 

A.筑波大学に来たことがまず競技人生の中で大きなステップでした。

筑波大学に来て、一番に感じたことは、「すごい環境であること」
隣にいる友人が世界大会に出たり、過去に日本一を経験している人も周りにたくさんいたり、(特に私の入学した頃の円盤パートは、私以外全員日本一経験者でした)この環境を当たり前だと思えるように、私もみんなの仲間に入りたい、日本一になりたいと、一年の頃からずっと思って過ごしてきました。
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今年の転機は、3月にあった合宿で、距離に対する意識の変化があったことです。これまでは、なんで飛ばないのだろうと考えていましたが、もっと投げられるはずだとポジティブに考えられるようになりました。
また精神面では、記録ではなく動きを追求するようになってから、試合に集中できるようになって来たのが今年の大きな変化です。昨年までは、試合中に順位や記録が気になっていたのですが、今年度の初めに同期から「記録ばかりではなく、動きにこだわるように」とアドバイスをもらい、そこから“自分がどう動きたいのか”ということに向き合い、試合中もそれを求め集中できるようになりました。
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そして、グランプリシリーズでの失敗が今年一番大きかった出来事です。この試合では、ランキング上位で気合を入れて臨んだものの最初の2投をファールしてしまい、40m36という記録に終わりました。この悔しい試合から“一投目の大切さ”を学んだことで、練習の中でも毎回試合中のシミュレーションを行ない、一投目にこだわりを持つようになりました。
あいう
 あいう

 

Q.競技のおもしろさについて
辻川さんが思う円盤投という競技の良さ、面白さを教えて下さい。

 

A.円盤投は、投げたとき腕を振り切って円盤がなかなか落ちてこなくて、風に乗った時とても気持ちがいいです。

たとえ初速が出ていても、風にあった投げ方でないと遠くまで飛ばないことがあるところも、面白いと思います。
フィールド種目は、選手一人一人のフォームの違い、6投の試合展開の中で繰り広げられる攻防が、見ていて面白いところかなあと思います。

 

Q.最後に、一言お願いします。

 

A.筑波大学陸上競技部は、強くなるために必要なものは全て整っている環境で、思い切り競技ができることにいつも感謝していなければならないと感じます。

筑波大学のいいところは、どの種目にも一流の選手がいて、たくさんの選手との交流を通し、共に練習し、幅広い意見をもらえるところだと思います。私も跳躍選手とジャンプトレーニングをしたり、短距離の選手と走ったりしますが、学ぶことがたくさんあります。
そのように他の種目の人と切磋琢磨できることもいいことだと感じます。
これからもこのチームの一員として、胸につけている「桐の葉」に力をもらい(「桐の葉」をつけると、代々の偉大なる先輩方から受け継いだものだと思って背筋が伸びる)チームのために尽力していきたいです。