十人桐色の第14弾です!
今回のメインテーマは「自粛期間の過ごし方」になります!
コロナ禍でのインタビューだったため、今回はZOOMでインタビューをさせてもらいました。
インタビュー担当(G班):浅井さくら(体育4)、杉山駿介(体育3)、中谷桐子(体育3)、橋本昇悟(体育2)
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今回のピックアップ部員(名前から個人ページに移動できます)
伊藤鴻児(体育2)
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Part 1
全くタイプの違う3名が、赤裸々に語ってくれました。
Q自粛期間が続いていますがどのような生活を送っていますか?
河)端的に言うと…退廃的な生活を送っています(笑)。部活の集合がなくなって、四年生で授業もないから必然的に起きる時間も寝る時間も多少遅くなるよねって感じで…コロナでバイトも行けてないし、今はただ生きてるって状態。たまに外でジョグしたり公園行って体動かしたりはするけど、全体としてモチベもそんな無いよね、今の感じだと大会もあるかどうか不透明だし。(トレーニングに関して)どうしても筋肉は落ちちゃうし、どう工夫しても現状維持で絶対マイナスの方向に身体が変わっちゃうから、もう再開してから追い込めればいいと思っている。
小)今トレーニングっていうトレーニングはしてなくて…日中に課題をやって夜たまにランニングをしている。課題に追われてるぐらいで他に話すほどのことがない…
伊)練習状況は四月位まで全然やってなくて、犬井さんが僕たちを招集してくださり練習してる状態です。メニューも犬井さんに立ててもらってる状況でとてもありがたいです。モチベーションは下がり気味になっています。自分は元々自粛期間前から競技に集中出来ていなかったから心の休養っていう面では自粛期間を有効活用出来てるのかなって思います。新しく始めた事は本を読むようになったことで後は動物の森をやってます(笑)。課題も大体提出期限ギリギリに出してます。
Q.この期間で学んだことや、やりたいことはありますか?
河)時間が有り余りすぎて困るっていうことを学んだよね。もう一周まわって困ってる。特に四年生は授業無いしもう毎日が休日よ。部活してなかったら大学生ってこういう生活なわけじゃん?つくづく部活してて良かったって思ったね。
杉駿)確かに僕たちは部活動があることで充実している部分があるから、それが無くなるのはきついですよね。
河)失ってはじめて気づくってやつよね。今の1,2,3年生は来年以降あるからね。いい意味で捨てるぐらいの楽観的な視野でいいと思う。追い込まれなくてもいいと思う。2020年はイレギュラーな年でしたねって笑えるぐらいにできたらいいと思うよ。大変とかは通り過ぎて新境地を切り開いてる。
杉駿)トレーニングしたいとかよくは出てきますよね。
小)投げたい!それにウエイトしたい。
河)確かに筋トレしたいね。
伊)砂場に行きたいですね。僕はやっぱり技術練が無いのがしんどいです。
河)混成は結構厳しいなー。混成は種目が多かったり、ポールとか道具が必要だから技術練が出来ない。工夫してできることはやっている。
Q.自己ベスト出たときの状況とか感覚的なものをお聞きしたいです
河)自己ベストを出したのが去年(大学3年時)の全カレ選考の時で、1日目が100mがベストタイで、残りの種目は全て自己ベストだった。ドーピングやっているんじゃないかってくらい調子が良かった。2日目鬼門の種目が続いて、途中のポールぐらいで万事休すみたいな感じになった。10種競技の1日目で調子がよくて、そのまま2日目に挑んだら2日目よくなくて。結局厳しい状況になってしまった。混成競技は特にタラレバが多い競技だから。そうゆう意味ではいい意味でも悪い意味でもめんどくさいよね。常に記録を頭の中で計算しながら競技をしないといけないから、そこが混成競技の難しいところで魅力だと思う。
小)大学入学してからの第2回筑大競でベストを出した。推薦合宿が終わってボチボチ練習し始めて、練習を重ねていくうちに、高校時代の自己ベストの記録を超えていたのがずっと続いていた。その状態をずっと維持し続けていた。練習で調子が良かったから、もしかしたら出るかもしれないと感じていて、実際に試合に出たな5m近くベストを更新していた。なぜベストが出たかよく分からなくて、別に技術がよくなったとかはないけれど、大学に入ってウエイトを本格的に行って体重が増えたこともあると思う。あと、体重が増えても自分の体をしっかり扱えていたのが理由だと思う。
杉駿)練習の時からベストが出る感じはあったよね。
小)練習でめちゃくちゃ調子が良くて、今までの投げとは全然違かった。練習と同じようなことができたからベストを出すことができた。推薦合宿ぐらいから45mぐらい飛ぶようになって、第二回筑大競の前の練習で一番調子が良くて、試合でベストを投げれた。勢いに乗った感じだった。
伊)去年1年は自己ベストを出すことはできなくて、高校3年の南関東大会につながる東京都総体で自己ベストを出した。2年の時にずっと怪我をしていて、2年から3年にかけての冬でなんとか間に合わせることができた。不安はいろいろあったけれど、そこでベストを出さなきゃ上へは進めないと思っていた。なんとか3本目までに8に入ることができたけど、決勝の試技からはあんまり記憶がない。4本目で逆転して3位だった。結果から言うと、目指していた基準に達していなかったけれど3位になれた。レベルが低かったけど、上の大会に進めることができて良かった。
河)総体マジックってやつだなー。でも、それはそれで勝負強いってことだし、実力だからレベルが低いとかではないと思うよ。記録も重要だけど、試合では入賞することが最重要だからすごいことだよ。でも、競技している上でノリと勢いが大事ってことを感じる。
杉駿)禅さんのノリと勢いは混成のやり投げの時ですか?
河)混成のやり投げは特にノリだよ。投擲のあおりが特にひどい(笑)他の競技に比べて補助員のやる気が溢れてる。特に池川。あいつ中心に勝手に拍手して盛り上げてくれる。混成のやり投げの時の競技者と補助員の雰囲気は最高だね。今年は1回ぐらい出場してあの気分を味わいたい。
Q.イレギュラーなシーズンですが目標を聞かせてください
河)1回は10種競技に出場したい。あわよくばベストは更新したい。種目の特性から言うと、1ヶ月ちょっとでどうにかなるものではないことは自分でも認識している。みんなに楽しみながら10種競技をしているところを見せるだけでもいい。とりあえず試合に出たい。
小)現状的に自己ベストは難しいと思うので、シーズンインまでに試合に出て恥ずかしくないぐらいまでの状態にしたいと言うのが目標。具体的な記録で言うと今シーズンで47mは投げたいと思っている。
伊)自分も自己ベストを出すことは諦めていて、来年、再来年で出せればいいかなと思っている。自粛期間で助走面、スプリント面を強化したので、そこをうまく形にできたらいいと思う。
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Part2
競技会委員長、箱根経験者、日本選手権入賞者という全く異なったネコ科好きの3人の方にズームでインタビューしてきました。それではどうぞ!
Q.現役アスリートとして皆さんはこの自粛期間にどんなことをしていましたか?
安)僕は体力づくりを中心にして練習をしていた感じかな。ジョグとかサーキットとか。
浅)競技場使えなかったけど支障はなかった?
安)競技場よりも中体が使えなかったのが痛かったかな。ケガあけだったからバイクとかウエイトとかしたかったし。でも5月後半からスピードを出したりして競技場でポイントしたかったかな。
浅)確かに。
安)僕は割と練習をたくさんやるっていうよりは、時間がある程度できたからその分自分の研究のこととか、違うことに時間を使ってたかなって感じかな。
浅)違うこと?
安)研究もそうだし、自分の興味あることに挑戦したりしていた。
杉魁)僕はお恥ずかしながらこのコロナ期間に体調を崩してしまって。だから監督と相談してトレーニングに関してはお休みしていたんです。
浅)そうだったんだ。
杉魁)はい。でもこの期間にいろいろ考えることもあって。トレーニングをしないことで自分が走りたいなっていう気持ちが強くなっているのを感じて。やっぱり自分は走るのが好きなんだなっていうことを改めて実感することができました。今週あたりからまたトレーニングを開始するんですが、ここからの練習をまたがんばろうって気持ちになれたかなって感じです。
浅)おお、いいね。自粛中に気持ちが切り替わったと。
杉魁)はい、そうですね!
半)私は自粛中のトレーニングは、ウエイトができないっていうのもあって、体感とか、ランニングとか、投げのイメージをすることとかをやっていました。あとは、自分で買える範囲のウエイト器具は買いました。
浅)えー!?
半)ダンベルとか、ウォーターバックを買って家でウエイトをやっていました。でもお家とかでやったりすると1階の人とかに迷惑かなって。(笑)
浅)トレーニング以外ではどうですか?
半)人生について考えました。今まで陸上ばかりだったから、進路とか将来とかすごく考えましたね。陸上がメインの生活だったから今まで先について考えてこなかったんですけど、陸上が1番じゃなくなったこの期間に自分の人生をどう生きていこうか真剣に考えました。
浅)やっぱりこの期間で考え方を改めている人が多いみたいですね。
Q.コロナでモチベーションが下がっている人が多いので、自己ベスト出したときのお話をしてくれませんか?
安)僕は大学3年生の六大で出した記録です。2年生の夏にケガをしてからうまくいっていたのがうまくいかなくなってしまいました。そのため、六大の出場もやめようかと思っていたんです。そんな時にれいじさん(元中長距離ブロック長)が「俺も昨年調子悪かったんだけど、そんな時に出た六大の試合でいい記録が出たんだよ。それに六大は大学の名前を背負って出る試合だし、チャンスがあるなら出てみなよ。」って言われて出る決心をしました。そこで出た六大でベストが出たんです。自分にとって1年くらいベストが出なかったのはかなりきつかったからすごくうれしかったかな。
杉魁)僕は今年の2月にあったハーフマラソンで2分半くらいベストを更新しました。そのレースは青学とか東海とか、箱根駅伝の上位行とかもたくさん出ていて。折り返しの時にそういった人たちと何度もすれ違うんです。でも折り返すたびにそういった人たちと差が広がらなくて、テンション上がっちゃって(笑)。ぐいぐい行けちゃった感じです。プラシーボ効果って感じですかね。あと、1年生の時から監督とフォームを改善してきたこともあったかなって思います。
半)自分は自己ベストが出たのは去年のカンカレ選考会です。それに至った経緯は、4年生に向けて最後の冬季練で先輩と一緒に練習させていただいたんですよ。そしたら、今まで気づかなかった視点をいろいろいただいて。それでその時は結構調子がよくて覚醒してたんですよ。だから春はベスト出るだろって思ってたんですけどなかなか出なくて。そんな中のカンカレ選考で後輩の小松(2年生)が自分の前の試技順ですごい投げたんですよ。それでやばいと思って投げたらベストでした。今までは刺激が足りなかったんですね。後輩が遠くに投げたっていうのでスイッチが入ったというか、火事場のバカ力が出たというか。プライドがあったのかな、先輩として(笑)。
Q.最後に今季の目標をどうぞ。
安)自分は正直決まってなくて。というか決めれなくて。ただ、自分自身いろんな人にお世話になってきて、後輩のためだったり、競技会の委員長として何かできないかって思ってます。もちろんベストも出したいですけどね。
杉魁)4か月後にある箱根予選会を突破して、本選でシードを獲得することです。あと、毎年自己ベストを更新しているので今年も自己ベスト更新は譲れないです。それと、大学に入ってから考えて陸上することが少なかったので、競技するうえで何をすれば競技が向上するのかっていうこと習慣づけていきたいですね。
半)今年は、種まきの年にしたいなと思っています。来年が学生最後の年なので、来年の飛躍のために今年はトレーニングとか技術とか果敢に挑戦していきたいなと思っています。いつもより挑戦の年にするって感じです!
浅)皆さんありがとうございました。
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インタビューを受けていただいた皆様、ご協力ありがとうございました。今後の彼らのご活躍にも注目です。
今回紹介した方々の様に、この期間の過ごし方は人それぞれだと思います。部員の中には陸上競技から少しだけ距離を置いた人、距離を置かざるを得なかった人、競技に対して新たなアプローチを試みる人など様々ですが、今年中には必ず来るであろう戦いに備て準備をしていかなければいけません。こんな時だからこそ、自己ベストを出した瞬間のことを思い返すと自然と前を向けるかもしれません。
今回は以上になります。
文責 谷村陸(体育4)