【十人桐色2025】「一日を100%で乗り越えるための言葉」#40川﨑颯

皆様、はじめまして。

体育専門学群3年、男子長距離ブロック所属の川﨑颯(かわさきそう)と申します。

この度は『十人桐色』という、素敵な企画に参加させていただけることを大変うれしく思います。

(私自身、文章を書くことが大の苦手のため、下書きを一度チャッピーに添削してもらいましたが、「自分のブログは自分の手で書かないと意味なくない?」と思い、消してしまった下書きを急いで復元しました。ありのままの文章をお届けします。拙い文章になるかと思いますが、温かい目で読み進めていただけると幸いです。)

おそらく、この文章を読んでいる多くの方は「カワサキソウ」をご存じないと思いますので、まずは自己紹介から始めさせていただきます。

川﨑颯(かわさきそう)。大阪府の枚方市にある東海大大阪仰星高校出身。専門種目は長距離種目全般(1500m-ハーフマラソン)。

誕生日は2004年12月20日。出産予定日よりも約1か月早く生まれ、両親と姉にたくさん迷惑をかけながらすくすく育ちました。

名前の由来は、、、

だそうです、知らんけど。

自己紹介はこれくらいにして、本題に入ります。


皆さん、「キーワード」を拾って生きていますでしょうか。

キーワード

英語:keyword

「キーワード」の意味・「キーワード」とは

キーワードとは、ある情報内容特定抽出するために用いられる単語フレーズのことである。キーワードは、検索エンジンデータベース情報を見つける際に重要な役割を果たすまた、文章論文要約する際にも、その内容端的に表すキーワードが用いられることが多い。

(実用日本語表現辞典より)

、、、。元来、理系である自分にはよくわかりませんが、おそらく「頭に入れておけばいつか役に立つ可能性があるよっていう言葉」という意味だと思います。一語に多くの意味が詰まっているといいますか、短い言葉でもよくよく見つめると内に秘められた大きな意味を感じ取ることができると言いますか、、、

日本語(漢字)は本当に優秀な言語だとつくづく感じます。

一例ですが、「炒飯」はちゃんと見ると「炒めた飯」と分かるし、「魅力」は「魅入ってしまう力」、とんでもない力?となんとなく意味が分かりますよね。

そんな役に立ちそうな言葉、キーワードを、私は大学3年生くらいから意識的に集め始めました。

なので、ここでは「カワサキとキーワード」というテーマで約10年続けてきた私の陸上歴を交えながら私の思いをお話しさせていただきます。


自分に自信が持てる競技だから。」そういった理由で小学校5年生のころに私は走り始めました。私が陸上を始めた原点は、夏の時期に有志で集められ、市大会や府大会の出場を目指す小学校の陸上大会でした。

起きている間は走り回る、そしてすぐに寝る。というような幼少期を過ごしていたため、なんとなく、足の速さには自信はありました。

そんな”なんとなく”の自信は「100m」という距離に向かっていました。

ただ、本格的に陸上を習っていたわけでもない、さらには、”前ならえ”で腰に手を当てる側の体格の少年が勝てるわけもなく、すぐに100m・スプリント競技は諦めました。

次に向かったのは走り高跳びでした。これも無理でした。

最終的に800mに行き着いたわけですが、ここで走っているうちに気づきます。「あれ?この距離やったらいけそうじゃない??」

思い立ったが吉日です。ちょっと練習を頑張るようになりました。朝練も筋トレも気が向いた日にはやりましたし、何とか選手入りを果たすために最善を尽くしました。

しかし、選考落ち。器械体操・そろばん・英会話しか習っていなかったカワサキはバスケ、野球、サッカーを習っていた才能のある人たちに枠を取られました。でも、悔しいとかは当時あんまりなかったですね。

そんなこんなで小学校5・6年生の間は晩年補欠で終わりました。

ただ、冬の時期に集められ出場する駅伝大会では大阪大会を2連覇し、陸上・駅伝のおいしいところを味わえる本当に良い経験ができた2年間でした。これも補欠でしたが、、、

そういった感じで私は陸上競技を始めました。


中学校から本格的に陸上競技を始めましたが、中高の6年間は大阪大会から駒を進めることができず、全中もインターハイも都大路もさらには近畿大会さえも夢の舞台のまま終わりました。

高校時代は置いといて、中学校時代は体感、今よりも練習をしていた気がします。なにがダメだったんでしょうか。

ただ、高校時代は一貫して、「陸上競技を存分に楽しもう」、こういった思いは強く持っていました。高校時代の監督が「楽に練習をこなす」みたいな方針でやっていたので、そういう思いが強くなるのは納得ですね。あと普通に勝利至上主義は疲れるので、自分らしいなとも思います。


さあ、高校までの陸上競技を終えて進路選択です。全国には13分台ランナーが数多く出ている中で自分のPBは14’48。なんとなく、限界は感じていましたが、やっぱり箱根駅伝は出たかったです。

「自分が納得した形で陸上競技を終わらせたい。」

そういう思いから、筑波大学・体育専門学群を志望しました。

元々は理工学群・社会工学類を志望していましたが、そういった理由で高校3年の始めに志望学類を変更しました。まあ、社工に受かっていたかは知りませんが、、笑

そんなこんなで、共通テスト・二次試験を突破し、筑波大学へ。

「801124」忘れません、受験番号です。


筑波大学・体育専門学群に無事合格し、夢の舞台!将来の夢!人生の宝物!である箱根駅伝を目指す切符を手に入れました。

そして、2023年4月3日、入学、入寮。

朝8時に起床してチャイムギリギリに教室に入るという高校時代を過ごしていたため、朝5時15分起床、朝練、学校、練習、就寝、という生活はかなり大変でした、、いまも朝は弱いですが。

大学1年生までは特に突出した競技成績を残すことはありませんでしたが、大学2年生では自分の大きな伸びしろ?のおかげか、なんとか関東インカレの標準突破・出場まで漕ぎ付けました。

しかし、初めての関東インカレは下から2番目、普通に泣きました。もっと強くなりたいと思った一戦だったと思います。


「積んでるエンジン俺の2倍やん、、、」

3年生の関東インカレ・5000mのゴール後、自分が一番初めに思い浮かんだ言葉です。

昨年ケツ2番でゴールし、悔しい思いをした関東インカレのリベンジレース。決勝、22人中17位でした。日本人トップは早稲田大学の1年生。ジョグみたいなフォームで自分を引き離していきました。「積んでるエンジン俺の2倍やん、、、」ですよね。

レース後は去年とは異なり、笑ってしまいました。

ただ、この失笑はネガティブなものではなく、「あ、2倍エンジン積めば追いつけるかな」というポジティブな意味を含んだものだったかなと思います。

だから、そこから「エンジンを2倍にする」ための練習をすることにしました。

ジョグの量を増やしてみたり、部屋でいつも以上に補強をしたり、寝る時間を増やしたり、、、

自分が思いついた「やった方が強くなれそうだ」と思う事から逃げない事を徹底しました。

しかし、がむしゃらに練習をするだけでは強くなれないことは中学校時代の経験からよくよく理解しています。だからこそ、「体育専門学群」で学んだ「正しい体育学の知識」を有効に使っていこうと思いました。

「ビタミンB1は、糖質をエネルギーとして使う過程を助ける補酵素だから、勝負飯を豚汁にしてみよう」(豚肉はビタミンB1が豊富、かつビタミンB1は水に溶けやすいから)

「エキセントリック収縮の方が筋発揮は大きいらしいから、ラストスパートの腕振りは肘関節角度を大きくすることを意識してみよう」

等々、科学的な視点からの正誤はいったん置いておいて、授業や論文で得た知識をとりあえず自分の練習に落とし込んでみる、ということを実践しました。というか、そういうことをしたくて体育専門学群を志望したんでしたわ。

「ビタミンB1」、「エキセントリック収縮」、、簡単な単語かもしれませんが、大切なキーワードです。知らなければ使えないし、知っていればいつか引き出して使える。そんな自分を成長させてくれる言葉、集めたくなりますよね。

そして、自分の競技の歯車が少しずつ回り出しました。

日本インカレでは10000mで入賞ができましたし、2026箱根予選会では想像以上の走りができました。

そういった感じで、授業や日常生活から「キーワード」を拾っていくことの重要性を少しずつ感じるようになって行きました。


いま、私が一番大切にしているキーワードは「モチベーション=目標の魅力×実現可能性×危機感」という言葉です。キーワードというかキーフレーズ?

この言葉は、6年前に筑波大学が箱根駅伝に出場したときに駅伝主務をしていた上迫彬岳さんから教えていただいた言葉です。(勝手に名前を出してしまい申し訳ありません、、)

「モチベーション」、高く保てていますか?難しいですよね。

自分も周りの人間に流されてしまうタイプなので、誘惑があればそっちにいってしまいますし、モチベーションや気持ちを常に高く持ち続けることは難しいと感じています。

「モチベーション=目標の魅力×実現可能性×危機感」

見てわかる通り、モチベーションは上記3因子の掛け算でできている。ということです。

ただ、私がこの言葉を教えていただいたとき、「実現可能性は頑張っても上がり下がりすることがある」し、「危機感は大会が近づかないと、なかなか高まらなくない?」と思いました。

一方で、「目標の魅力」はどうでしょうか。そうです、変化しない、もしくは大きくなる一方なのです。

だから、今まで集めてきた多くのキーワードで「目標の魅力を最大限に高める努力」をすることにしました。

この私がつづっている文章をもう一度見返してみてください。

「自分に自信が持てる競技だから」

「陸上競技を存分に楽しもう」

「自分が納得した形で陸上競技を終わらせたい」

「積んでるエンジンを2倍にしよう」

そして、「モチベーション=目標の魅力×実現可能性×危機感」

なんとなーくやる気が湧いてきそうなキーワードたちが出揃っていますね。

自分の大切な言葉、キーワードは自分を奮い立たせてくれます。モチベーションを上げてくれます。

そして、それは一日を100%で乗り越えるための原動力になります。100%はやりすぎた、やっぱ80%から100%くらい。

言葉は使いまわしでもいいと思います。「今日は両親・姉のために頑張ろう」「今日は友人のために頑張ろう」、「その次の日は、また両親・姉のために頑張ろう」、、、

ありきたりな言葉ですが、意識するとなんかやる気が湧いてきますね。

それを目標と掛け合わせると、なおやる気が湧いてきます。

「箱根駅伝で好走するところを家族・友人に見せたい!!!」

これが目標の魅力を最大限に上げる方法です。

それに気づいた大学3年生の時から、私は「これいいな!」と思ったキーワードをメモするようにしています。

ここには書ききれないほどの多くのキーワード・キーフレーズを私は大切にしています。恥ずかしいので、見せませんが、、


あなたがいま取り組んでいることの原動力はなんでしょうか?

自信が持てるから?、かっこよくなりたいから?、モテたいから?、痩せたいから?

そういった一見しょうもなさそうなことも、全て大切なキーワードになり得ると思います。私からのアドバイスですが、極論、「モテたい!!!」の気持ちで大体上手くいくと思います。


つらつらと自分の人生を語らせていただきましたが、どうだったでしょうか。

キーワードを拾うのか目標の魅力についてなのか、モチベーションや原動力の話なのか、伝えたいことが多すぎて途中からよくわからなくなってしまいましたが、なんとなく私の思いが伝わっていればと思います。(伝われ)

過去を振り返りながら「ああ、こんな21年間だったなぁ」としみじみしながら楽しくキーボードを打たせていただきました。貴重な機会をありがとうございました!


追伸

2026年1月2日 8:00

関東学生連合チームという形ではありますが、箱根駅伝を走らせていただく機会を頂いております。

来年、筑波大学が箱根駅伝予選会を突破するための大きな一歩、レースにできるよう、大切なキーワードを胸に、「目標の魅力」をぶち上げつつ、精一杯レースに向かっていきます。

応援のほど、よろしくお願いいたします。

キーワードは「自分の走りで両親を泣かせる」です。

では、よいお年を。