【十人桐色】#12 『自分と向き合うこと』八木田春菜

『自分と向き合うこと』

十人桐色をご覧の皆様

 

はじめまして。今回コラムを担当させていただくことになりました、跳躍混成ブロック4年の八木田春菜と申します。

卒業を目の前にし、このような貴重な機会をいただけて光栄に思います。

今回から3月末にかけて、この十人桐色部員コラムを4年生が担当することになりました。私たちの「遺言」のようなものですので、ぜひチェックしてみてください!

まず、簡単に自己紹介させていただきます。

私は体育専門学群に在籍している学生で、陸上競技部では棒高跳を専門に競技をしていました。9月の日本インカレで競技から引退し、最近の趣味はひたすらゲームをすることです(笑)

さて、執筆依頼を受け、何を書こうかかなり悩みましたが、私の10年間の競技人生を振り返ってみることにしました。

突然ですが、こちらのグラフをご覧ください。

なんだか卒論発表会の話し方みたいになってしまいましたが、これは私のシーズンベストの変遷です。(このグラフから、私が競技を始めたのが中1で、自己ベストが3m60ということを察してください…)

本当はもっと角度のついた右肩上がりのグラフだったらよかったのですが、小さくクネクネとしたグラフになってしまいました…。

 

このグラフの中で丸がついているところは、前年のSBを下回った年で、中3と大1と大3がそれに当たります。

この3つの時期を振り返って思うことは、「現状に甘んじていたな」です。

 

その当時は、もちろん「来年はもっといい記録を、もっといい順位を目指したい」と言っていたのですが、どこかで「これで満足」と思っていたのかもしれません。

そのため、自分の技術をあまり見直さず、練習も大きく変えることはありませんでした。

特に大学1年生は、せっかく新しい環境に入ったのにも関わらず、これまでと特に変わらない練習をしていました。

周りにはたくさんの人がいて、今まで知らなかったことをたくさん知る機会があったのに、「過去の自分」に縋っていたんだと思います。スタートダッシュの大事な年なのに、もったいないことをしたなぁと後悔しています。

逆に前年より記録を伸ばした年は、冬からシーズンにかけて新しいことに挑戦しました。

同じパートの先輩たちといろいろなトレーニングをしたり、脚が後ろに流れる走り方を直すためにアップから見直してみたりと、新しい練習に適応するために頭と体をよく使っていました。

 

これを聞くと、「新しい技術や練習を積極的に取り入れろってことか!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

でもそうではなくて、私が伝えたいのは「今の自分をしっかり見ろ!」ということです。

過去の自分にとってはプラスの作用が働いていたものであっても、今の自分にとってはマイナスになるものもあります。現状をしっかりと把握し、今必要なこと・ものを的確に見極め、実行することが大切ではないでしょうか。

これは競技だけではなく、その他いろいろな場面で生かすことができる力だと思っています。後輩たちが始めてくれたこの「十人桐色」もその一つですよね。(実は、私がこの言葉の名付け親だったりします)

 

競技成績はもちろんですが、この陸上競技部をもっといい組織に、そしてその魅力を発信できるように、彼らの頑張りに期待したいと思います。

最後になりましたが、私は人生の約半分で陸上競技に本気で関わり、またその約半分を筑波大学で過ごしました。

この4年間で自分が成長できた、と思う反面、もっとこうすることができたのでは、と後悔する部分もたくさんあります。それでも競技を続けて本当によかったな、という気持ちの方が大きいというのも事実です。

自分の納得のいく大学競技生活を過ごせるように、日々頑張ってください。

私も頑張ります。

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

 

〇今日のコラム〇

八木田春菜(やぎたはるな)

体育専門学群 4年

静岡県出身

静岡県立清水東高等学校

跳躍混成ブロック ・棒高跳パート

広報委員会(2018-19年度委員長)