こんにちは!今週公開された運営メンバー1年生紹介はご覧いただいたでしょうか?
今後【十人桐色】を通して、筑波大学陸上競技部の魅力をお伝えしていくメンバーです。まだの方はぜひチェックしてみてください!
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さて、今回の記事は『部員コラム第一弾』。投擲ブロック3年の矢ヶ部晃大をピックアップしました。
以下、コラム記事です。
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『三度の挫折と引き換えに。』
こんにちは。筑波大学人文・文化学群 3 年の矢ヶ部晃大(やかべあきひろ)です。陸上競技部では投擲ブロック・やり投パートに所属しています。名門筑波大学陸上競技部のコラム をまさか自分が書くことになるとは(笑)。貴重な機会をいただきありがとうございます。
私は部活生の多くが所属する体育専門学群ではなく、上述したようにいわゆる他学部で毎日を過ごしています。私の競技レベルは自慢にならないので(笑)、これまでの私のやり投人生をお話しします。
筑波大学を志望するようになったのは高3の夏。高校でやり投げを始め、顧問の先生が やり投選手だったこともあり、3年間つきっきりで指導していただきました。そして3年の 春を迎える前、私は先生への最大の恩返しとして、「やり投の先生」としてインターハイに 連れて行くという強い気持ちが芽生えました。
朝は 6:30 発の電車で練習に向かい、放課後も3時間練習する毎日(今考えるとちょっと少なかったなと反省笑)。僕らの代は頼もしい 同期が本当に多く、そのおかげもあって「練習きつい」とか「休みたい」などと思ったこと はほとんどありませんでした。
しかし3年の夏、最後の総体は地区ブロック進出にとどま り、念願のインターハイ出場の目標は叶えられませんでした。私の高校は推薦制度のない公立校ながら3人の同期がインターハイ出場を果たし、心の底から私は喜びました。でもそれ以上に、ずっと想い続けていた目標が達成できなかった悔しさで、帰りのバスで号泣し、家に帰っても引きこもり、そういう日が1ヶ月位続きました。
けれど、インターハイへ向かう同期の姿勢を見て、「自分も負けてられない」「今度こそ全国へ」、自己記録も更新して顧問の先生に報告に行くという目標を立てました。やるからには4年間全力でやりたい。レベルの高い仲間がいて、体育を学ぶ環境があり、2つ上の長距離を専門種目にしている井口先輩のいる筑波大学に志望校を定めました。(井口先輩そろそろつくばに来てください。笑)
現役で筑波には合格できず、早くも人生2度目の絶望を経 験したものの、「先生や陸上部のみんなに恩返しがしたい」という自分の想いに正直に向き合い、もう一度筑波に挑戦し、やっとの思いで筑波大学合格にたどり着きました。
そしてまた挫折がやってきます(笑)。自分の記録が伸びない&周りの仲間に圧倒されるというダブルコンボ(笑)。モチベーションが低い時期がずっと続きます。
昨年(大学3年) の夏頃からみんなより一足先に就職活動を始めたのですが、ある意味「逃げ」の部分がありました(投擲の皆さんごめんなさい泣)。 ここで自分を支えてくれたのが陸上部の仲間でした。私は、友人関係は「広く浅く」では なく「狭く深く」派です。そんな心から信頼している投擲ブロックの仲間とか、短距離ブロ ックの親友に自分の気持ちを正直に話し、いろんな言葉をかけてもらいました。学生宿舎に併設された「平砂風呂」や、チャリでの買い物途中に色々と話し、かなり心が軽くなりまし た。そこから、自分自身の生活が少しずつ変わってきました。
「やり投は大学4年生まで」と決めた自分にとって、競技をする時間はあとわずか。残り の期間は、あと9か月だけは、自分の気持ちを裏切ることなく、ずっと支えてくれた家族や友人に「いい4年間だった」と胸を張って言えるようになりたい。高校時代の先生や仲間を想い、大学の先生や信頼できる陸上部のみんなと共に人生最後の競技を続けたい。そのためにやるべきことをやり、みんなと笑って競技を終われるように毎日過ごしていきます。
(僭越ながら)陸上部の皆さん、特に後輩に伝えたいのは、「時間」と「仲間」です。
部活動をして仲間と過ごす時間は思ったより短いなぁと感じています。というか自由な時間を過ごせる「学生」としての期間はすごく短いと私は思っています。学生という限られた期間で部活や遊び、就活などのたくさんの選択肢を「他人がどう思うか」ではなく、「自分はどうしたいのか」で選んでほしいです。
多分正解はなくて、「自分が振り返って後悔のしない選択」をするのが大切だと思っています。
そして仲間です。私はバレーボール・水泳・野球・陸上など様々な競技に挑戦してきましたが、そのどれもが心強い仲間に支えられての競技生活だったと思っています。私の中の 「心強い」人とは、
① 決して人を見下さない
② 他人を思いやることができる
③ 自身の強い目標があって突き進んでいる
の3つを持っている人だと確信しています。これらを持ち合わせる人は、競技レベルとか、 過去の栄光とか、そういったものに決してとらわれず、より根幹である「人としてどうあ るべきなのか」を考え続けている人だと思います。そして私のなりたい姿はまさにここにあります。
後輩の皆さんには、競技実績とか現在の実力の優劣からくる表面的なつながりではなく、 「人としてどうあるべきか」を大切にできる仲間を見つけて、大事にしてほしいと思いま す。そういう仲間は多分、大学スポーツを終えてもずっと関わりを持てる、信頼できる仲間 になるはずだと思います。
こうやって仲間のことを話していると、「狭く深く」よりも「広く深く」みんなと接して きたらよかったなぁと後悔しています(笑)。
ということで、あと1年ちょっと、皆さんご 飯に誘ってください(笑)
投擲ブロックのみんな、卒業旅行いこ〜!(笑)
最後に、投擲ブロック2年の兵藤をはじめ、このコラムを執筆させていただく機会をくださった全ての方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
○今日のコラム○
矢ヶ部晃大(やかべあきひろ)
人文・文化学群 3年
山口県出身
山口県立下関西高等学校
投擲・やり投
競技会委員会