【十人桐色】#25 「キミはここで何を学ぶか」

十人桐色の第10弾では『キミはここで何を学ぶか』と題して、今回のインタビュアー(井上翔遥森山敦貴渡邉ももこ)の3人が個人的にインタビューしてみたい選手をピックアップしました!

各選手が競技をはじめるきっかけや、どのような姿勢で取り組んでいるのか、今後の抱負など、各選手の色を聞くことができました。

この記事を読み、自分自身はここで何を学ぶのか、今一度考えてみてはいかがでしょうか。

ぜひ最後までお読みください!

◇今回のピックアップ選手◇
伊藤直哉(社工3 )
大越崇浩(体育3)
橋本春菜(体育3)
羽生田智(体育3)
斎藤如月(体育1)
藤井稜真(体育1)

以下対談スタートです!

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伊藤直哉(社工3)

斎藤如月(体育1)

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森山)では最初に陸上競技を始めたきっかけを教えてください。

 

斎藤)僕は小学校、中学校まで野球をやっていたんですけど、中学生の時はクラブチームに入っていて、学校の部活何に入ろっかなぁーって考えていた時に親の勧めもあって陸上部に入部したのがきっかけです。

顧問の先生に「体が大きいから投擲がいいよ」って言われて投擲を始めました!

 

伊藤)俺は、刷り込み的に箱根駅伝を見ていたことが大きいかな。幼いころから箱根駅伝を見ていてそれが“カッコイイ!!”って思ってしまったから”始めるしかない!!”って感じかな。

あと、他の競技が全然出来ないのもあるけどね

 

森山)直哉さんは、中学は水泳部でしたよね?

 

伊藤)うん。中学校に陸上部がなくて、じゃあ、とりあえず水泳部に入るかって。でも3回試合に出て3回とも失格だった。(笑)自由形で溺れて犬掻きしたら泳法違反で

今じゃ、笑い話だな!!

 

3人)ハハハハハ

 

森山)では、次に陸上や組織を通じて成長したことを教えてください。

 

斎藤)自分は仲間の大切さに気が付いたことですね

野球をやっていた時はチームスポーツで、今は個人スポーツで、個人競技だと練習をするのもしないのも自分次第っていう感じだと思うのですが、1人で練習をするのはすごく大変で必死に努力している陸上部の同期や先輩がいるから自分も頑張ろう!!って思えるんですよね。

個人競技だからこそほかの選手に影響されている感じがして野球をしていた時とは違った形でチームを意識するようになりました。

 

伊藤)自分はちゃんと頑張れるようになったことかな。

陸上を始める前は、勉強もスポーツもあんまり本気で頑張れなくて中途半端な感じだったけど、陸上を始めてから、自分の中で初めて向上心を持って強くなりたいって思えたんだよね。高校で陸上を始めてから、このままじゃダメだって思って、朝練を始めたり、自主練を始めて、それでタイムも伸びて嬉しかったし、努力の結果をみんなが認めてくれるのが嬉しくて頑張れるようになったかな。

受験とかでも、陸上をやって自分の中の頑張るっていう基準が引き延ばされたことで大学受験の時は、高校受験の時よりも頑張れたと思うね。

 

斎藤)凄いですね!

自分も受験の時にも、陸上で感じた仲間の大切さを感じました。同級生に勉強を頑張っている仲間がいて、自分も頑張ろう!!って。

 

伊藤)やっぱり周りに頑張っている人がいるっていいことだよね。

 

斎藤)そうですね。周りが頑張っている雰囲気って必然的に自分も頑張らせてくれますよね。

 

伊藤)自分がそういう雰囲気を作り出せるかってことも考えていきたいよね。

 

森山)では、最後に筑波に来てから変わったことを教えてください

 

伊藤)長距離は、みんなで生活していて集団生活だからこそ自分の知らなかったことに沢山気付けたし、知らなかったことを知れたかな。

例えば、1年の入部したての時、朝食調理のための挽肉を買う係だったんだけど挽肉は塊の肉を包丁でミンチにするものだと思っていて、塊の肉を買って来てしまって当時の先輩に笑われたなぁ

 

斎藤)自分は自分の中での当たり前が変ったなと思います。

大学に来てから、一人暮らしになって料理、掃除、洗濯など自分でやらなくてはいけなくて履修登録なども自分から動かないと始まらなくて、これまで当たり前のように他の人にやってもらっていた事があたり前ではないと感じました。陸上でも先輩、同期の練習を見て、当たり前の練習量が違っていて、この1年間で大きく当たり前が変わりましたね。

 

改めて、陸上競技に取り組むことができるのは仲間の存在があってこそだと思わされる対談でした。斎藤選手と伊藤選手は初対面での対談でしたが、貴重なお話をありがとうございました。

 

 


橋本春菜(体育3) 



藤井稜真(体育1)

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渡邉:今日はよろしくお願いします!個人的にお二人とお話しがしてみたくて今回の対談に選ばせていただきました!まずは陸上や組織を通じて成長したことは何かありますか?

 

藤井:僕は陸上で成長したと感じることは継続力かな。今までいろんなスポーツをしてきて、例えば幼稚園の時はサッカー、小学校の時はバスケ・バレー・少年野球とか他にも習い事とかしてきたけれど、どれも泣きながら行っていたり嫌々行ってたんだよね(笑)

でも、中学の時からやっている陸上はそんなこと1回思ったことなくて中学の時から今の大学まで陸上をずっと続けることが出来ているからそこは昔の自分と比べて大きく成長したところかな。陸上競技はシンプルで分かりやすいからこそ自分に合っていたのかなと思う。

 

橋本:私はサブマネの仕事をしていてその仕事が本当に大変なんだけど、サブマネをしたおかげで物事や人の色々な面に気づくことが出来るようになったことが成長したことかな。サブマネの仕事をしたおかげでチームを支える裏方の仕事の大変さやその責任とかを知ることが出来たし、そういう視点や世界を知れて自分自身すごく勉強になったかな。でも、いろんな面に気づけたけれどそれをまだ自分でちゃんと受け止められる度量がないかなって思う。自分の考えや価値観をしっかり持ちつつ、気づいたこととか他人の考えや価値観を受け入れて主張すべきところは主張できるようにはなりたい!そこはこれから成長したいことかな。

 

渡邉:春菜さんはサブマネもしていてトレーナー委員にも入っていて混成のパート長にもなっていて更に昨シーズンのインカレで混成競技2位にも入賞されていて、選手としても筑波大学陸上競技部の一員としても活躍されていますよね!すごいです・・・

 

橋本:そんなことないよ!実際にインカレでのサブマネの仕事は七種競技があってほとんど仕事が出来なくて皆に申し訳ない…と思っているし。サブマネだけじゃなくて他の委員会も大変だと思う!

 

藤井:そうですよね。11人仕事があってマネージャーもいなくて、ほとんど学生が部を運営しているなんて特殊ですよね。自分で競技もしつつ他の役職もしなければいけないところは大変だけどそれはそれで競技力だけじゃなくて人間としても成長できそう

 

渡邉:委員会に所属しているからこそ分かることや学べる事って多いですよね・・。

今まで陸上を続けてこられたと思うのですがその中で自分にとって影響力があった人っていますか?

 

橋本:私は3人いるかな!その3人は中学校時代に陸上を通して自分に関わった人たちでまず1人目は、中学校の時に剣道部に最初入っていてその時の剣道部の顧問の先生かな。中学校は陸上部がなくてお姉ちゃんの影響もあって剣道部に入ったんだけどその先生か自分に陸上をやりなっとすすめてくれたおかげで陸上を始めたの。でも中学校に陸上部がなかったから近くの茨城大学の陸上部で練習させてもらえよと言ってくれて、そもそも剣道部にそんなに部員がいなくて団体戦もギリギリの人数なのに自分の部活の事よりも私の事を考えてくれて陸上への道をすすめてくれた人なの。2人目は、練習をさせてもらっていた茨城大学の陸上部の先生。その先生は学生の練習も見なければいけないのに、わざわざ私専用の練習メニューを作ってくださったり自由に考えさせてもらえる先生だったの。中学生だから結構先生からの指導をそのまま聞いて練習するだけというパターンが多いとおもうんだけど、その先生は指導するときもまずは私の考えや意見を聞いてから指導してくださって、その指導スタイルのおかげで中学生から陸上を考えて取り組むことができていたかな!

 

藤井:中学生の時からそうやって大学生みたいに考えながら陸上をしていたってすごいですね!

 

渡邉:春菜さんが大学に入って大きく成長したのはそこのおかげもある気がします!大学に入って練習メニューとか自分で考えなければいけないようになって、それに手こずる大学選手が多いと思います。しかし、春菜さんの場合中学生から陸上を考えてやるというスタンスで練習してきたからこそ大学でもそれを活かして練習できているのかなと思います!

 

橋本:そうだね!それで3人目は、陸上競技の事が好きなお寿司屋さんのおじさんなの(笑)昔は陸上をやっていたらしいけれど、その人は私みたいに陸上部がない子供たちと一緒に陸上の練習してくる人でどこの先生とかでもないしただ陸上が好きというだけでやっている人だから、その人と一緒に練習していて自由に陸上が出来て純粋に陸上の楽しさに気づくことができたかな。それがあったからこそ今まで陸上を続けてこれた理由の1つでもあるから。中学校時代にこの3人の人と出会えて陸上が出来たおかげで今の自分にも通じる陸上競技に対する考え方が築けた時期にもなったかな! 藤井君は?

 

藤井:僕は2人いるんですけど。1人目は、中学の時の顧問の先生。その先生は兵庫県内でも知名度高くてしっかり指導もしてくれた先生で、そのおかげで全中大会走高跳6位に入賞することが出来たぐらい競技力も上げることが出来たんだよね。その先生は型にはめるような指導方法じゃなくていろんな先生の所や強豪校に練習しにいってアドバイスとか聞きにいったり基礎的な考え方とかは身につけることができたかな。2人目は、高校の顧問の先生。その先生は筑波大学を目指すきっかけになった先生で、その先生も今の筑波大学の指導方法みたいに答えを与えず選手の考えを大切にする指導でそれが自分自身に結構合っていて自分も教員になった時に生徒にそんな指導をしたいと思ったからこの筑波大学に進学したいと思ったんだよね。

 

渡邉:なるほど・・。

じゃあ、今までいろんな経験をしてきたと思いますがその中で「いい大人」や「いい選手」というのはどういう人だと思われますか?

 

橋本:難しいなあ!自分の中では視野が広くて器が大きい人はすごい人だなと思う。あと最初の質問の答えでも言ったんだけれど、自分の価値観をちゃんと持っていて自分の主張と相手の価値観や考えの許容をちょうどよく出来る人はすごいなって思う。

 

藤井:これが正解。という答えはないけれど自分が思うにいい大人は良い意味で答えを出さない人かな。問題を提起してくれて自分で考えてそこからどう行動したらいいかを考えさせてくれる大人は良い人だなって感じる。やっぱり考えることって本当に大切でのちのちに必ず生きてくるしね。大人が子供を育てるという面ではそこを意識してみたいな。いい選手は、大人からの問題提起に対してよく考えることが出来る選手かな。技術とかトレーニングにおいて自分でそのポイントとか細かいところまで分かっている選手は強いなと思う。接地とか呼吸とか目線とかそんな細部のところまで考えることが出来る選手は例え競技力は伸びないかもしれないけれど、考える思考とかのちのち仕事とかにも活きてくるんじゃないかなと思う。

 

渡邉:最後に今シーズンの目標を教えてください!

 

橋本:正直言うと去年を超える大躍進は望んでいなくて、とりあえず関東インカレ3位以内・日本選手権入賞・全日本インカレ3位以内かな!今年は教育実習とか就活とかあったり今コロナがあっていろいろ大変だけど、とりあえずめげずに嫌にならず楽しんで悔いなくラストシーズンやりきりたいな!

 

藤井:僕は、全日本インカレに出場します!とりあえず2年生で全日本インカレに出場して3年生で入賞、4年生で優勝。というプランで立てています。そのためにまずはしっかり標準記録を切ります!

 

今回の対談では2人の今までの経験はもちろん「考えることの大切さ」がとても大切だと改めて実感しました。考えるからこそ深いところまで知ることが出来るし大きく成長することが出来る。笑顔が絶えず多くの人から愛されていて今年が最後の勝負となる橋本春菜さん・まだまだ内に秘める可能性と伸びしろばかりな藤井稜真。お二人のこれからの結果に大きく期待してもいいでしょう!

 

 


大越崇浩(体育3)

 


羽生田智(体育3) 

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井上)今日はよろしくお願いします!

羽生田)今回ってどんな理由でこの2人になったの?

井上)特にこれっていうのはないんだけど個人的にこの2人の話が聞いてみたくて笑

大越)なるほどね!

井上)それでは初めていきますね

個人種目についてどう捉えてる?

大越)集団スポーツと比べたらってなるんだけど良くも悪くも全部自己責任だから納得がいくかな、頑張ったらその分結果も出やすいと思う。

羽生田)確かにそれはあるね。自分との戦いって感じがとても好きだな。砲丸投げをする前というか、陸上をする前はテニスをしてたんだけど対人種目は相手を負かしてる感じがして自分の中でしっくりこなかったんだよね。チャンスボール打つのも躊躇うくらいで、、、w

井上・大越)凄く意外!!

羽生田)砲丸投げは兄の影響で始めたんだけど自分の性格に凄くあってると思う!

井上)投擲の人って闘争本能というか結構勝負意識が強いイメージがあったけど、そんな人もいるんだねw

大越)自分は負けず嫌いで人と競ってなんぼというか相対評価を気にしてしまうなあ。

井上)陸上している人は負けず嫌いな人は多いよねw

大越)かなり頑固な人も多いイメージだねw

羽生田)だから常に人と競ってる短距離の人はすごいなと思ってるよ!

 

井上)陸上や組織を通して学んだことってどんなこと?ありきたりな質問なんだけどw

羽生田)柔軟性かな、俺は記録が低迷したり、ベスト記録が出てもこれ以上は厳しいなって頭打ちになったらフォームや練習を変えたりをしてるんだよね。多分投げ方も毎年変わってる気がする。

大越)その姿勢ってすごいと思うけどなかなかできないよね、記録が落ちたりすることに恐怖感とかないの?

羽生田)もちろんシーズン中かどうかとかはあるんだけど、やっぱり低迷するぐらいなら色々変えてみて記録が落ちた方が、今は変えたから記録がすぐには出ないんだって自分を納得させられるし、、、w

井上)ある程度の記録を出すと安定を求めたりするものなのかなって思ったけどすごい意識だね、大越はどんなことを学んだ?

大越)無難だけど後先を考えて計画的に物事を進めることの大切さかな。俺は怪我が多いからPDCAサイクルを自分で回すことも多くて。就活でもこの考え方は生きてる!

羽生田)筑波の陸上部は自由だから計画性って大事だよね

大越)自由だからこその難しさはあるよね

羽生田)けど環境とか人には恵まれてると思う。同期のs君は陸上のことについて研究熱心だし、陸上以外はちょっとあれだけどそんな人たちに囲まれてなかったらこんなに頑張れてないかも、、、w

大越)この組織じゃないと考えなかったことも得れなかったこともあるしね。

井上)個人種目だけど組織って大切だよね。

 

井上)最後にこれからどんな人になりたいか教えてください!

大越)今は陸上だけど熱中できることを持ってる人かな、楽しみを見つけていける人になりたい、あとはマネジメント能力とか社会に出ても役立つ能力身に付けたいかな。

羽生田)まずは今年しっかり活躍すること。漠然として好き嫌いせず何でもできる人を目指したい。柔軟な考え方でこれからも変化を求めて器の大きな男になりたいかな!

井上)今日は貴重なお話をありがとうございました!

 

 

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以上となります。

渡邉井上森山が担当させていただきました。

次回以降の記事にもぜひご期待ください!!