【リレーブログ】#28 『this is meの精神』前田光希

山田那央君から紹介を預かりました。短障パート1年の前田光希と申します。同じ近畿地区出身ということもあり彼の活躍はよく耳にしていました。私たちの学年代表である彼が入部式の時に言っていた「僕たちは高校3年間をコロナ禍で過ごした分、大学で力を爆発させます!」というような言葉に、実は後ろのほうで1人でしみじみとしていたのを覚えています。あの時「ここで4年間頑張ろう!」と一気に気合が入りました。感謝です。

ちなみに、「笑顔が絶えない」と紹介してもらいましたが、私は笑っているつもりがないのに顔がそういう顔なので、他の人が怒られているときは怒りの矛先が急に私に向けられることもしばしば…。だいぶ昔、笑っているつもりがないのに「へらへらすんなぁ前田ぁ」と怒号の爆弾を浴びたことも今では懐かしいです。私が「そこ笑うとこちゃうやろ」ってところで笑っていてもどうか皆さんの広い心で見逃してください。(本当に笑っているつもりないんです。)

 

(前回担当、山田のブログはこちら

 

そんな私ですが周りの方々に恵まれて、入学してからこれまでの5か月、非常に充実した日々を送っています。(人生で1番あっという間で学びの多い5か月でした)5月病は絶対避けては通れないと思っていましたが、気づけばはや9月です。

今回は5か月間つくばで過ごした中で思い出した、かつて私が書いたある作文に触れながら書いていきたいと思います。その作文を書かなければならないと知った時は何を書けば良いのかと思い詰めていました。何も浮かばなくて「もう無理」となったところで、ふっきれて自分が思っていることを率直に書こう!と文の構成も何も考えずに殴り書きのように書いたその作文の題名は、忘れました。が、おおまかではありますが内容は以下に!

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私は中学生の頃から陸上競技を始め、同じ県内にすごく憧れの選手がいました。その選手はとにかく足が長くて、走りがダイナミックで「女子でもあんな走りができるんか!」と衝撃を受けました。その選手は股関節がすごく柔らかいダイナミックな走りだったので私もその選手に近づきたいと思って、できもしないバレリーナがやるような縦方向に180度の開脚を永遠とやっていたのを覚えています。その選手の走りを何回も見て自分もあんなふうに走ろう!どうやったらあの走りができるんだろう、と思って動きを真似しようと毎日毎日練習していました。

しかし、ふと思ったんです。

憧れの人と同じフォームで走ろうとしてもその人を超えることってできなくないか?」と。

もしもなりたい走りの人と全く同じフォームで走ったら全く同じタイムで走ることはできるかもしれないけれど、超えることはできません

負けず嫌いな私は、せっかくなら勝ちたいよなあと思いました。では、どうすればいいんだろう、と考え、こう思いました。同じになろうとするのではなく違いを作ろう!と。世界中どこを探しても骨格から何から何まで私と全く一緒の人はいないんだから、私と同じ動きをする人は誰一人いない。その違いが自分の武器になるし強みであり、勝つための唯一の方法だと気がつきました。結構当たり前のことでしたが、中学生の自分にとっては大きな気づきでした。

よくダイヤモンドリーグや世界陸上の動画を見るのですが、世界トップレベルの人たちは骨格や筋肉の強さ、何もかもが規格外です。私にはあの動きはできません。でも、裏を返せば世界トップレベルの人たちにとって私の動きをするのは逆に難しいのではないかと思ったわけです。そりゃそうですよね、世界中に私という人間は1人しかいないから!!

私が世界トップレベルの人たちの動きをできないのも当たり前、世界中のみんなが私の動きをできないのも当たり前。なんでこんな単純なことに気づかなかったんだ!と思いました。

そして私は憧れの人と同じ動きをしようとするのではなく、自分にしかできない動きで越えてやろう!と思うようになりました。作文の締めには、「世界中どこを探しても自分と全く同じ人なんて絶対にいないんだから、違いは強みです!!」みたいなことを書きました。もちろん強い人の動きを見て真似ることも大事ですが、世界中に一人しかいない自分を使って誰もできない走りをする方がなんだかワクワクしますし、これが勝つための唯一の方法だと思います。ナンバーワン=オンリーワンということになるのでしょうか。

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余談ですが、この作文は投票の結果、クラス代表に選出され、学年の前で発表することになりました。さすがに200人以上の前で発表するのは緊張しました、この時ばかりは笑顔も消えていたかも…

今、ふと筑波大学の陸上競技場を思い浮かべて、そこにいる全員がおんなじ動きで走って、跳んで、投げているところを想像したら、うまく言語化できないですが「絶対に嫌だなあ」と思います。みんながロボットみたいに同じ動きをしていたらつまらないです。みんな違うからいいんやなあ~と思います。

最後に、なぜこの作文について取り上げたかというと、私は最近、様々な選手の動きを真似しようとして走ることが増えていました。中学生の時に書いた上記の作文のように、「自分の長所を伸ばして他との違いを作る」という気持ちが薄れていたように思います。中学生の時のほうが良い心持をしていましたね。今回は自分の長所を絶対に忘れたらダメだぞ、という今の自分への戒めも込めて書かせていただきました。非常に読みにくかったと思いますが、ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。

違いを武器に、「これが私だ!」と胸を張って言えるように、これからも邁進していこうと思います!

(短障パート)

(短距離女子チーム)

次は中長距離ブロック1年のすぐれ勝くるみちゃん)です!彼女の苗字はずっと「かつ」だと思っていたら「すぐれ」でした。名前からも感じられる勇ましさは彼女の攻めのレースにも現れているのではないでしょうか。喋ってみると、よく舌の回るおしゃべり娘です!

それでは、すぐれちゃんよろしく〜

 

前田光希(まえだ みつき

【個人ページはこちらから】

体育専門学群 1年

滋賀県/立命館守山高校

短距離障害ブロック/100mH

データバンク委員会