こんにちは。曽我部さんからバトンをいただきました。
曽我部さんとは高校時代に関東新人で一緒に走った経験もあり、大学でお会いして名前と顔が一致したときにとても驚いたことを覚えています。芸術専門学群で普段は何をなさっているのか正直あまり知らないのですが、競技や将来など多方面で用意周到さを発揮しており、個人的に真似させてもらっていることが多々あります。
(前回担当、曽我部のブログはこちら)
改めまして短距離障害ブロック2年の樋口隼人です。
今まで色々な方がリレーブログで大学入学後の取り組みを書いてくださっているので、僕は高校の頃の話をさせていただこうと思います。
僕は男子校出身です。
全国に私立の男子校は多からずありますが、僕の出身校を含む公立の男子校は関東の埼玉県、栃木県、群馬県3県の10数校しか残っていません。公立の男子校の多くは戦前に旧制中学として設置され、学制が実施された際に共学化したそうです。そんな中、頑なに共学化しなかった今ある男子校、なんだか魅力的に感じませんか?皆さんの身近に男子校、女子校出身の人がいたら是非大切にしてください。残された公立男子校のうち埼玉県には5つの公立男子校が存在しますが、僕が卒業した松山高校は色々な観点から他校と比較して厳しい立場にあります(詳しくは『松山高校 アンサイクロペディア』で検索してみて下さい)。
さまざまな経緯を経て腐らず残った数校の公立男子校ですが、現在こやつらを本格的に共学化させる動きが進んでいるそうです。というのも、近年ますます重要視されている男女平等の観点にそぐわないそうです。言いたいことは五万とありますが、とんでもないところで敵を作りそうなので問題についての明言は避けます。なので皆さんには僕のブログを通じてこんな世界もあるんだなあってことを知ってもらえたら嬉しいです。
マイナスイメージを持たれやすい男子校ですが、実はめちゃくちゃ楽しいです。というかこれに限ります。
共学の高校に通ったことがないので比較はできませんが楽しいです。学校行事の盛り上がりや応援團などが著名な例かと思います。
入学して数日で応援團による1年生の挨拶、応援練習が行われます。毎朝校門まで走らされ、団員と文字通り目と鼻の先の距離で大声で挨拶を行います。放課後には団員からの理不尽に耐えながら集団での応援練習を延々と行います。(松山高校には校歌とは別に「空は晴れたり」、「栄光の王座」、「我らが母校」の3つの応援歌が存在します笑)
(応援団による野球部応援の様子)
5月には「1年生潰し」と呼ばれる球技大会が行われ、全種目で先輩チーム、教員チームにボコボコにされます。ごく稀に下剋上を果たす1年生もいるそうです。
11月には松山高校が位置する比企郡を一周する「比企一周駅伝」が行われます。クラス対抗で10数名が選出され襷をつなぎます。駅伝は比企郡の多くの方が沿道で応援をしてくれます。
あれ、あんまり楽しくなさそう。文字で起こしてみても僕の力量だとイマイチ臨場感?が伝わりません。でもその場にいると全力で生きてる感が楽しかったです。応援練習の全日程が終わった後の応援團による公演が激アツだったり、先生・先輩との距離感が異常に近かったり、校庭にアカン本が落ちてたり、とんでもないほどの2次元オタクがいたり。もちろん女子はいませんでしたが。
(練習後のアイスバス)
(松山高校陸上競技部マスコット まっちゃん)
前述の環境のもとうわついた出来事もなく、黙々と陸上に取り組んできたことで今、筑波大学で競技をすることができています。競技、勉強、趣味など本気で何かをするにはぴったりな環境です。時代の流れに負けず、日本のどこかには男だけで熱い青春を過ごせる環境がひっそりと残っていてほしい。男子校に幸あれ。
僕のブログが公開されるのは移行期なのか、はたまた冬季練習真っ最中なのか、定かではありませんが代替わりや冬季の組み立てなど色々と立て込む時期だと思います。だからこそ丁寧に、来季に向けた準備を競技部一丸となって行っていきましょう。思い出話に付き合っていただき、ありがとうございました!
(部室で坊主にする樋口)
来週は同期の玉井大貴君です。あだ名はタイマイ聖人です。
彼は共学出身ですが、僕が見る限りかなりの男子校適応センスを持っています。また一度塞がったピアス穴を自力で貫通させるほどのタフネスも持ち合わせています。普段はにこやかな彼ですが、練習中はいつも何か考えているようで難しい顔をしています。いつか彼が晴れやかな笑顔でゴールから戻ってくる日を楽しみに待ちたいと思います。いつか筑大競で200m走ろうね。
(右:樋口 左:玉井)
樋口隼人(ひぐち はやと)
体育専門学群 2年
埼玉県/松山高校
短距離障害ブロック/110mH
データバンク委員会