はじめまして。体育専門学群1年、中長距離ブロック所属の佐々木葉音(ささきはのん)です。この度は「十人桐色」を執筆させていただく、貴重な機会をいただき大変嬉しく思います。拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
筑波大学に入学して早4ヶ月が経ちました。入学当初は慣れない環境や新しい生活に不安もありましたが、少しずつ慣れ、今では毎日充実した日々を送っています。
そこで何を書こうか悩んだ末、入学までの生い立ちを振り返りながら、お話ししたいと思います。
改めまして、簡単に自己紹介をさせていただきます。兵庫県出身、小学生の時に島根県出雲市へ引っ越し、以来出雲市で育ちました。小学校時代は色々な習い事をしていました。中学の頃から本格的に陸上を始め、2歳から続けていたピアノは中学校卒業を機に区切りをつけ、高校から陸上に専念することを決めました。
中学校から本格的に陸上を始めましたが、3年間で一度も県大会で優勝したことはありません。同級生に勝てない選手がいたことは事実ですが、今振り返れば、それを言い訳にして真面目に練習していませんでした。「勝てなかった」ではなく、「本気で勝ちに行こうとしていなかった」と言った方が正しいのかもしれません。どこかで「どうせ勝てない」と決めつけ、挑戦する前から諦めていました。あの頃は本当に未熟でした。
そんな自分が大きく変わるきっかけとなったのが高校での3年間でした。しかし、高校に入ったからといって、すぐに意識が変わったわけではありません。専門は800mですが、駅伝校だったため、練習の基本がジョグ中心で、1年生の頃はジョグが大の苦手で顔にも出るくらい嫌々練習していました。その度にコーチからは注意を受け、本当に走るのが嫌になってた時期もありました。それでも当時は先輩や同級生の存在が大きかったこともあり、心が折れるとまではいかず、なんとかやっていけてました。

転機となったのは高校2年生の地区予選で優勝した時です。2年生になった頃から「地区予選で優勝する」と自分の中で大きな目標を掲げ、練習の目的と質を1番に大事にしてきました。もちろん当時はその目標には到底届くような実力ではなかったので、挑戦するだけしてみようという気持ちでした。本番では自分でも驚くような走りができ、地区で初めて優勝し、その勢いのまま福岡インターハイでは3位入賞を果たしました。
そこからの1年はあっという間に過ぎ、高校ラストシーズンでの目標は広島インターハイで優勝することでした。中でも、GPシリーズや初の日本選手権への出場は、自分の現状を知る良い機会となるとともに、シニアの選手との実力差や厳しさを肌で感じ、インターハイ前に改めて自分の目標と向き合う貴重な経験となりました。迎えた広島インターハイでは悔しながらも2位という結果で終わりました。優勝はできなかったものの、それまでの過程はとてつもなく大きな価値があったと思います。最初は練習でもへばって、嫌々やっていた自分がこんなにも本気で打ち込めるものに出会えたことは、これ以上にない幸せだと感じています。
今は、なかなか走りが結果に結び付かず苦しい時間が続いていますが、陸上を始めた頃に感じた「走る楽しさ」を、大学に入った今でも大切にしています。もちろん、順位や記録にこだわることも競技者として大切なことです。ですが、そればかりにとらわれてしまうと、自分を見失ったり、陸上そのものを楽しめなくなってしまいます。だからこそ、日頃から支えてくださる方々に感謝して、競技に向き合っていきたいと思います。

まだ大学での競技人生は始まったばかりです。思うようにいかないこともたくさんありますが、その一つひとつの経験を大事にし、応援してくださる方々に感動する走りと結果で恩返しができるよう、4年間で成長してみせます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。