松井駿斗から引き継ぎました、跳躍混成4年の新開俊智です。
駿斗とは1年生の頃から多くの時間を過ごしてきました。紆余曲折ありながらもしっかり競技に向き合い、4年生としての振る舞いを見せてくれています。コントロールテスト急成長中の彼の大活躍をみんなで楽しみにしています。ブロック長がんばろう!
さて、久しぶりに執筆の機会を頂いたわけですが、「スカラーアスリートのススメ」を書いてから2年が経ちました。掲載は関カレで運よく入賞を果たした後でしたが、書き始めた頃は関カレの標準すら切っていなかったように記憶しています。4年生になった今も考えは変わらず、自分を信じて取り組み続けた結果、“ひとまず”個人選手権で優勝、関東インカレで2位という成績を残すことができました。少しはロールモデルになれたでしょうか…。まだ道半ばですが、ここまで来ることができたのは、思考を促してくれるチームメイトやコーチの方々、そして競技部を支援してくださる皆様のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
コラムを書いた当時より少し成長した僕から、チームメイトのみんなに向けて今感じていることを綴りたいと思います。
みんなには、目先の結果にとらわれず、大きなスパンで取り組んでほしいです。
僕は2年生の春に言われた、「インカレの標準突破とか入賞とか、小さなところで収まってほしくない。もっと大きく考えてほしい。自分をレアキャラだと思え。」という木越先生からの言葉がとても心に残っています。4年生になり、後輩たちを見ていると同じ思いを抱くようになりました。筑波に選手として完成しきった人はまだいないと思います。のびしろのある選手ばかりですし、今うまくいっている選手にもまだまだ先があります。
大学生になり、チームや大会のレベルが上がるほどうまくいかない経験の方がどうしても多くなってしまいますが、私たちは“まだ”勝てないだけであって、自分の可能性を否定する必要は全くありません。うまくいかないときに、「まだ発展の途上にあるのだ」と思えるかどうかが大事なことなのではないでしょうか。目先の大会や記録にとらわれて一喜一憂するのではなく、最終的な目標に向けて、いま何にフォーカスするべきかを冷静に考えてほしいと思います。
こういった思考を原動力にしてきたからこそ、今の僕があるのかもしれません。
高校時代(今もですが)の僕は、混成競技者らしからぬガリガリの選手でした。インターハイではギリギリ入賞を果たしたものの、ライバルには体力、技術ともに到底及びませんでした。格の違いを目の当たりにしましたが、当時からその後の競技人生での成長には自信を持っていました。インターハイ終了後、大学から勧誘をいただけず、その自信を否定されたような気持ちになりましたが、全大学の指導者を見返す思いで受験勉強に息巻いていたのを覚えています。大学に入ってからは、早く自分の力を示したくて焦っていた時期、怪我や病気で遠回りをした時期もありましたが、そんな中でも一貫して長期的なプランや目標を見失わずに来たことが今に繋がっているのではないかと思っています。4年目にして少しずつ結果が出るようになりましたが、ピークはまだまだ先にあります。セルフコーチングの力を含め、自分がどこまでやれるのかを楽しみに取り組みを続けていきたいと思います。
今なかなかうまくいかない選手もいるかもしれませんが、これから続く競技人生の中で、今の悩みやうまくいかないことが「そんな時期もあったな」と思える日が来ると信じ、“小さく収まらない”ように日々取り組んでほしいです。一緒にがんばりましょう。
(関東インカレ)
次のブログは執行大地です。
僕が学生個人で優勝後涙を流したのは、優勝が決まった瞬間ではなく、スタンドの執行を見つけた瞬間でした。倉庫で多くの時間共に錘を挙げてきた仲間なので、彼がPBを出して表彰台に乗ったことがとても嬉しかったです。関カレは不本意な結果に終わりましたが、日本選手権で渾身のベストを投げ、またも僕の目を潤ませました。YouTubeに日本選手権での彼の投擲が上がっているので、ぜひご覧ください。彼も僕と同様、まだまだこれからが本番の選手です。未完の大器はいま何を語るのか、ぜひご注目ください!
新開俊智(しんかい はやと)
体育専門学群 4年
福岡県/福岡大学附属大濠高校
跳躍混成ブロック/十種競技
混成ブロック長
トレーナー委員会
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