【リレーブログ】#62 『これだけで十分』佐藤大洋

成諒からバトンを引き継いだ佐藤大洋です!

彼は高校生のころからめちゃくちゃ早くて、入学当初は冗談抜きで「うわぁ、いけだせいりょうだ、、、テレビの中の人だ、、、」という印象を持ちました。でも話してみると独特な世界観を持っていて、非常に面白い男でした。1年生の8月頃、同期短距離男子数名で木村園(つくばで有名なかき氷屋さん)に行った時、吉川崚君に「これ(かき氷を指さしながら)、アイシングだよ。」とか言ってたのは今でも時々思い出します。かき氷でアイシングとか意味わかんねぇよ。何言ってんだよ。

とまぁ普段はこういう感じですが、もともとの実力に加え彼の陸上に向き合う姿勢、自信、陸上哲学は尊敬に値します。

成諒は近い内に日本一のスプリンターになると思っています。来年僕はつくばにはいませんが、友達兼ファンとしてせいりょうの活動を追っていきたいですね♪

(前回担当、池田のブログはこちら

 

前置きはこれくらいにして、本題に入ります。

まずは自己紹介からですね。

短距離障害ブロック4年の佐藤大洋です。よろしくお願いします。

突然ですが、僕は最近まで陸上のことがあまり好きではありませんでした。

もちろん、最初は陸上競技のことが好きでした。陸上競技始めたての中学3年次は、走れば走るほど記録が伸びて「おもしれー!」と思っていましたし、高校生になってもぐんぐん伸びていくんだろうなーと思っていました。実際、高校生の時もそれなりに伸びたと思います。(怪我も多かったですが。)練習が記録に結びついている感じで、日々のきつい走り込みも楽しんで仲間と乗り越えてきました。大学でもこの調子で伸びて速くなっていくぞと息巻いていました。ただ、そう上手くはいかないのが現実で。結果から言うと、全く伸びませんでした。

大学入学後、初めて練習に参加した時は「速ぇやつらばっかだけど、いずれ勝つぞ」と思っていました。練習でもなんとか食らいついていこうと必死でした。だけど、全然伸びない!

2年生の春、夏ごろは調子も良く、谷川先生からも「必ずベスト出るよ」という言葉を何度も頂きました。ただ、本番になるとなぜか上手くいかず・・・。次こそは必ず!という気持ちでレースに出てみるものの徐々に自信を失い、ベストはいつまでたっても更新出来ませんでした。このような状態で3年生、4年生を過ごし、いつの間にか陸上競技のことが嫌いになっていました。練習に行くのも億劫で、日々のトレーニングにも嫌気が指してしまう事もざらにありました。そんなモチベーションの時に高校時代の友人が旅行に行ったり、遊んだりしている様子をSNSで見ると「何でこんなに遊んでるんや・・・」と思ってしまうこともありました。「陸上なんてやらんかったらよかった」と思う事も一度や二度ではありません。自分の選択した道なのに、めちゃくちゃ情けないし、恥ずかしいことだと思います。でも、こういう部員は僕以外にも少なからずいるのかなーとも思います。そういう人は、思い切って陸上から離れてみてはいかがでしょうか?練習を仮病で休んで1日中ゴロゴロするもよし。好きなものを好きなだけ食べるのもよし。全員が全員、陸上マシーンで居られるわけがないと僕は考えます。週5回の練習と仮定すると、4年間でおよそ1000日も練習できるんです。(超単純計算だけど)だから、1週間サボったぐらいでバチは当たらないと思います。気楽にね。

そんなこんなで陸上が嫌いになった訳ですが、それと同時に最近「何で嫌いなのに4年間引退までやり切ったのか」と考えるようになりました。

で、その理由を考えてみると結局、「陸上が好き」に尽きるのかなぁと。矛盾してるけど。

今年の8月、日本インカレ選考会で「インカレ出場」の道が完全に無くなった時、短距離同期のメンバーで泣き合ったことも「陸上が好き」だからだと思います。

4年次の日本インカレで絶対に出場出来ないと分かっていても、同期や先輩、後輩が活躍していると悔しい気持ちになったし、日本選手権等のグランプリで活躍している姿を見ても「こいつらかっけぇ」と思うと同時に「選手としてここに立つとものすごい景色なんだろうな」とも思ってしまいます。最後の最後までその気持ちは消えることはありませんでした。でもそれはそれです。来年からは120%応援の気持ちで筑波大陸上部を応援します!

あと、陸上を続けられた理由に「仲間の存在」も欠かせません。(特に短距離同期!)辛い練習を踏ん張ってやりきって、うだうだ言いながらも朝練に行って、練習道具の準備、後片付けをして・・・。

こんな日々を乗り越えられたのは、同期の存在無くしてはあり得なかっただろうなと思います。毎日嫌になるぐらい見た顔だけれど、会うとなんか安心感があるし、練習も頑張れました。先ほども書きましたが、8月の選考会後に泣いてしまったのも、悔しさと同時に「まだこのメンバーで陸上したかったな」と思ったから。こんな素敵なメンバーと巡り会えたのは、陸上をやっていたおかげです。そんな意味でも結局「陸上が好き」なのだろうと思います。

そんなこんなで僕は嫌いなようで、結局陸上が好きみたいです。やめてやろうかと思う事もあったけど続けてみて良かったです。続けてみたらわかる事がありました。「陸上が好き」という事と、「かけがえのない仲間と出会えた」という事にきづけました。

4年間、大学陸上で何を成し遂げられたのかと思う日もあります。ですが、実はこれだけで十分なのかも知れません。むしろ、これだけで十分です。

ちょっと真面目な文章になってしまいましたが、これで終わります。

長文読んで頂き、ありがとうございました。

僕の次は元広報委員長の酒井くんです!リレーブログを企画した張本人、一体どんなことを書くのでしょうか。楽しみ楽しみ!!

 

佐藤大洋(さとう たいよう)

【個人ページはこちらから】

体育専門学群 4年

香川県/高松高校

短距離障害ブロック/100m

トレーナー委員会

運営執行部(23年度主事)