初めまして。
2025年度の中長距離ブロック長を務めさせていただきます、平本光紀です。筑波大学陸上競技部という威厳あるチームの重要な役職を拝命し、より一層責任と誇りを抱いて日々精進してまいります。
堅苦しい挨拶はさておき、初めてブログを書かせていただくため、まずは簡単に自己紹介をさせていただきます。出身は本州最西端に位置する山口県下関市です。海鮮も有名ですが、僕が一番好きな郷土料理は瓦そばです。実家ではほぼ毎週食べていました。いまでも時より友人を招待して家で作って食べています。好きな歌手はGReeeeNで、自分を鼓舞する時や思いふけている時によく聴いています。愚直な曲が大好きです。
改めて、名前は平本光紀と申します。子供の頃はよく病院で「ミツキちゃん」や「ミツノリくん」時に「ユウキくん」と呼ばれていました。正しい読み方は「コウキ」です。(前者2つはまだわかりますが、「ユウキくん」はどうしたものでしょうか。)
中学の頃、僕の名前「光紀」にちなんで「今世紀で一番光り輝く選手になる!!」と年頃の単純で夢見がちな思いを抱いていました。その思いはいつしか夢へと変わり、日々グラウンドを駆け抜けていました。当時の大会レース後、競技場の電光掲示板に自分の名前が一番に表示されるたび、胸が高鳴ったのを覚えています。単に一位を取れた嬉しさとは違う、別種の高揚感を得ていました。電光掲示板に初めに映る自分の名前を見るたびに、少年の心は「どでけえ夢に近づいているわぁ!」と躍りあがっていたのです(微々たる前進ですが…)。その様なある種の’’勘違い’’から僕の競技人生は始まったといっても過言ではありません。
競技人生を踏み出したはいいものの、順風満帆とはいきませんでした。身近な方はご存知だと思いますが、なんせ僕はとんでもなく未熟者です。自分でしっかり考えて行動することができない。要領が悪くて、よくヘマをする。人に頼ってばかりだし、しかも怪我ばかり。あれもこれも一人じゃできない、非力で未熟な人間なのです。
これは今に始まったことでなく、中学の頃からそうでした。何でも親友に相談して、試合前に何食べるだとか。どのスパイクを買えばいいかだとか。練習も1人じゃできないから大好きな先輩たちの背をひたすら追いかけたり。高校の時も、悩みがあればあれこれ友人へ文句を垂れ流したり、激しく落ち込んだ時は仲間に励まされてばかりでした。
↑中長距離ブロックの同期の皆さん
本来自力で解決すべきことも、ほとんど周りに頼ってしまう人間です。そんな自分がリーダーとしてチームを引っ張っていけるのか。今も相変わらず周囲に助けられてばかりで、これまで歴任の立派な中長距離ブロック長や同期の他ブロック長たちと比較して自身の力量にとても憂惧しています。
ただ、こんな未熟な僕だからこそ、これまで出逢ってきた人たち。支えてくれる周りの人たちへの有難みを誰よりも実感しています。これまで出逢った一人一人がいなければ、今の自分は存在しないと断言できるくらい。そのくらい周りに支えられてばかりの僕です。だから今まで支えてくれた人たちに恩返しをしたい。成長した自分の姿を見せたい。お世話になった人を感動させるような選手になりたい。そんな想いを抱いて、今も尚走り続けています。
試合で発揮されるパフォーマンスとは、何がどう影響してそうなるのか。どうしてそうなったのか。明確に説明することはできない、まさにブラックボックスだと言えます。パフォーマンスを決定する要素であるトレーニングの質について、「心」・「技」・「体」の相補性を意識する、あるいはトレーニングに組み込むことが重要だと言われています。1秒未満を争う競技だからこそ、自身の「心」を支える感謝や恩義の気持ちが正念場でのパフォーマンス発揮において重要な役割を担うのではないでしょうか。未熟な僕だからこそ、その想いを力に変えることができるのではないかと考えております。
稚拙な文章を長々と失礼いたしました。話が序盤に戻りますが、最後に名前の由来について言及させてください。親が付けてくれた「光紀」の名前の本来の由来は「自らを律し、周囲の人々を明るく照らし、導くような存在であること」です。ブロック長となった現在、果たしてその名前の旨を体現できているのか。これからできるのか。正直分かりません。ただ、その名に恥じない目指すべき姿というのは、自分の行動の軌跡があってこそだと考えています。つまり、姿勢と態度で示すべき、自ずと表れるべき結果であるということです。未熟なままで良い。周りの人を頼っていい。自分の良さを大事にしながら、先陣切って走り抜けていこうと思います。