はじめまして。投擲ブロック3年 藤田和希です。
この度は「十人十色」の執筆という貴重な機会をいただき、ありがとうございます。拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
まずは簡単に自己紹介をします。
和歌山県有田川町出身です。自然に囲まれた環境で育ち、小さい頃は祖母が育てたみかんを食べながら毎日外で遊んでいました。
陸上競技を始めたのは中学1年生です。それまでは硬式テニスをしていて、正直、最初は陸上にそこまで熱中していたわけではありません。しかし、気付けば競技の魅力に引き込まれ、今では陸上が大好きです。
今回は、私が競技に懸ける思いについて書きたいと思います。
私は昔から「何かで日本一になりたい」という思いを持っていました。とはいえ、当時は何で日本一になりたいのか、具体的に決まっていたわけではありません。ただ漠然と、「誰にも負けない何かを見つけたい」と思っていました。
小さい頃からボールを遠くへ投げることが得意で、中学校で砲丸投げを始めました。しかし、現実は思っていたほど甘くありません。全く歯が立たない。日本一という目標は遠い存在でした。
高校でやり投に出会いました。テニスをしていた経験もあり、「これなら自分にも可能性があるかもしれない」と胸が高鳴ったことを今でも覚えています。
練習を重ねるたびに記録が伸びることが嬉しく、やり投の魅力にどんどん引き込まれていきました。投げるたびに新しい課題が見つかり、それを克服するために考え、練習を積み重ねる。その過程がとても楽しく、もっと強くなりたいという気持ちが日に日に大きくなっていきました。

しかし、現実はそう甘くありませんでした。大きな大会ではあと一歩のところで勝てない。努力しても届かない。その悔しさを何度も味わいました。
それでも、「次こそは勝ちたい」「次こそは日本一に近づきたい」という思いだけは消えることはありませんでした。高校3年間は、悔しさ以上にもっと強くなりたいという気持ちを育ててくれた時間だったと思います。
もっと強くなりたい、ここなら日本一を本気で目指せる、そんな思いを抱きながら筑波大学へ進学しました。

しかし、現実は想像とは全く違いました。
入学直前に怪我をし、思うように練習ができない日々が続きました。ようやく復帰しても、記録は伸びず、試合でも思うような投擲ができません。いつの間にか、あれほど好きだった陸上が純粋に楽しいと思えなくなっていました。
練習へ向かう足取りは重く、試合でも以前のようなワクワクはありません。「なんで陸上を続けているんだろう」と考える時間が増えていきました。

そんな時、ふと思い出した言葉があります。
「期間限定」
幼い頃から親によく言われていた言葉です。
人生は期間限定。
陸上人生も期間限定。
大学で本気で競技に打ち込める時間も、決して長くありません。だからこそ、日本一を本気で目指し続けること。そして限られた時間の中で、自分が納得できるまでやり切ること。その両方が、今の私にとって大切だと思うようになりました。
日本一になるという目標は、今も変わりません。
まだ一度も、その場所に立てたことはありません。
だからこそ、その景色を見てみたい。
誰よりも高い場所に立ちたい。
その思いだけは、小さい頃から何一つ変わっていません。
結果がどうであれ、挑戦したことを後悔する競技人生にはしたくありません。
「あの時もっとできた。」
そんな言葉だけは絶対に残したくないのです。
大学陸上も、残り半分を切りました。
残された時間の中で、自分の限界に挑戦し、熱い気持ちを競技に注ぎたいと思います。
終わりがあるからこそ、人は本気になれる。
有限だからこそ、無限に挑戦できる。
私にとって陸上競技は、「期間限定」の人生を、自分らしく表現出来る舞台です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

投擲ブロック3年 藤田和希