こんにちは。
跳躍混成ブロック4年の佐伯舞子です。
第二弾は「前主事対談」として、佐藤大洋(短距離4)と平岩志萌(投擲4)にお話を伺いました。インタビュアーは、西山(投擲4)と佐伯(跳躍4)です。
怒涛の一年間を主事として務め上げた、頼もしい二人の対談をぜひご覧ください!
(#1「応援団長対談」はこちら)
上段:左から佐伯(跳躍4)、平岩(投擲4)、西山(投擲4)、下段:佐藤(短距離4)
※この対談は2023年10月に行われたものです。
対談の前に、本競技部における「主事」とは…
主将を補佐し、本競技部の業務を担当する運営執行部と会計係のリーダーとなる存在です。
「主事は、主将を補佐し、本競技部の業務を担当する。」(筑波大学陸上競技部 規約 第3第24条第3項)
「事務局に運営執行部、会計係を置き、主事がこれを統括する。」(筑波大学陸上競技部 事務規定 第2第2条第1項)
佐伯)インカレの振り返りということで、インカレの時は主事(運営執行部)としてはどんな仕事をするんですか?
佐藤)俺が思ってるメインの仕事の50%は、朝の場所取りかな。開門ダッシュ(場所取りは争奪戦のため、門が開いた瞬間にダッシュして場所を取りにいきます)して、テント設営して…。みんなが過ごすための待機場所を作成する。
平岩)それが朝の仕事だね。昼は、本部での対応だね。OB・OGの方の対応とか、先生方にお弁当配ったりとか。
佐藤)あとは得点の計算もだね。
西山・佐伯)あ〜。うんうん。
佐藤)あとは兵藤(中距離4)とOB・OG会も参加したね。
西山)OB・OG会ってインカレの時もあるんだ!
佐伯)そこでは何するの?
平岩)大会によって開催地が変わるから、その都度、そこを拠点にしてるOB・OGの方々が集まれるように会が設定されてるみたいで。私たちは、今在籍している学生の代表として参加してるって感じ。会食がメインだね。
佐伯)参加されてる方々の年齢層は結構幅広いのかな?
平岩)東京教育大学時代の方もいらっしゃる!
佐藤)若い方だと俺らと入れ違いくらいの年の方も。
平岩)インカレの時は、日本学連とか関東学連のお仕事している方とか、各大学のコーチをやってる方が来てくださっていて。国体の時は、各県のコーチをやってる方がお見えになってたかな。
佐伯)へぇ〜、全然知らなかった。
平岩)コロナでずっとやってなかったからみたいだからね〜。
佐伯)私からすると、運営執行部の皆はインカレ中、毎朝3時台に出発して、夜まで競技場にいて…。他人事みたいになっちゃうけどすごい大変そうだなって。その中で、志萌ちゃん(平岩)をはじめとして選手として出場している人もいるわけで。どういうモチベーションでやってるんだろうっていうのが気になるかな。
佐藤)まぁでも、選手が活躍してるのはやっぱり嬉しいよね。それが一番大きいモチベっていうか。
西山)うんうん。
佐藤)やっぱ学年が上がるにつれて、特に同期のみんなが自己ベスト出したり、ラウンド上がったりっていうことに対してすごく喜べるようになったね。
佐伯)うんうん。そういえば応援団長も似たようなこと言ってたね。
西山)ね、ほんと同じだね!志萌ちゃんはどう?
平岩)モチベーション…。インカレに関しては、今年は最低でも両方(関東インカレ、日本インカレ)出るっていうのが私の中での目標だったから。インカレ期間中は、主事としてっていうよりは選手としてって気持ちの方が大きかったけど、そこまでの期間に自分が主事としてできる仕事は全部やって、大洋(佐藤)とか後輩たちに「ここまでやったからここからはお願いします。」って引き継ぎをして。
西山・佐伯)うんうん。
平岩)自分が主事としての仕事に関して少しでも不安を残さないこともそうだし、みんなが私がメインでやってた仕事を引き継いでくれた時にも不安を感じないようにっていうことだけは思ってやってたかな。主事はインカレに出ない人がやるっていうような見方はしてほしくないなってのは、主事になってから思ってたことではあるから。そういうとこから、インカレ期間中は選手としてのモチベーションの方が高かったかな。
西山)うんうん、なんか志萌ちゃんらしいね。
佐伯)やっぱり主事としての仕事の量も多いんだろうなと思うんだけど、競技との両立の仕方っていうか、競技と業務のバランスはどうやって取ってたの?普段から。
平岩)任期始まったばっかりの時は、時期的に業務量も多いけど、自分としても最後のシーズンに向けての冬季練習になるから競技にも打ち込みたいっていう状況で。私の性格上、不安になってることが頭にあると何にも集中できないっていうところがあるから、かなり割り切って一時期は陸上をできてることが一番の息抜きくらいの感じでやってたかな。だからといって、練習をテキトーにやることは絶対にしなかったけど。
西山・佐伯)うんうんうん。
平岩)両立というより、優先順位はちゃんとつけてやったな。例えば、「1週間後にこういうことがあるから、この日はちょっと練習早く終わってもいいから資料作るのをちゃんとやろう」とか。言い方が正しいのかはわからないけど、自分のメンタルをコントロールできる範囲で一生懸命陸上をやってたって感じ。
佐藤)すごっ…!
平岩)陸上ばっかやって仕事を疎かにすると罪悪感が残るし、仕事ばっかやって練習ができなかったらそれは自分が目指す主事の姿とは違うし。その時その時に応じてっていう感じかな。
西山)去年(2022年)の6月くらいが志萌ちゃんが一番きつそうで。
平岩)そう、主事でもなんでもないあの時が一番きつかった。(笑)
西山)その後に主事になって「大丈夫かな」とも思ったけど、そのあたりからいい感じに配分を考えてこなすようになってて。その後も、主事のお仕事も練習も就活もちゃんとやってたからほんとすごいなぁって。
佐藤)いやぁ、ほんとすごいわ。
平岩)言い方を選ばないで言うとすれば、全部全力でやるのをやめた。
佐伯)うんうん。
平岩)「今は他のことを一旦忘れよう」みたいな。「全部100%頑張るぞ」ってなるときつくなることがわかったから。
西山)大事だよね。
佐藤)それはでも、俺もわかるわ。
佐伯)ほんと?
佐藤)去年(2022年11月頃)は、任期始まった瞬間に競技場改修工事のことがいろいろあったからさ。
西山)確かに、早々に降りかかってきた試練だったよね。
佐藤)いろいろ状況も変わってったし大変やったけど。そういうのを経験してく中で、段々と要領を掴んでいった感じなのかな、わからんけど、「このくらいできたらOK!」になって。
平岩)うんうん、わかる。
佐伯)そういうマインドが大事になってくるね。
西山)そしたら次は、主事をやってよかったと思ったこと、大変だったこととかはあるかな?
佐藤)良かったこととしては、シンプルに友達が増えたっていうか、俺のこと知ってくれてる人が増えたのが嬉しかったかな。
西山)でもやっぱり、新入生とかに大洋のこと説明する時に、「主事の人だよ。」って言ったらすぐ通じるね。
佐藤)そうだね、そういうのが多くなって。例えば、飲みに行った時の二次会のカラオケとかでも「あ、大洋さん!」みたいな感じで絡みに来てくれて。(笑)そういう面でも、交友関係が広がったりとか、周りの人に労いの言葉をよく言ってもらえるようになったりとか。
西山)そういうのは嬉しいよね!
佐藤)あとは、先生方ともお話しできる機会が増えたりとか。日本インカレ終わった後に榎本先生にご挨拶に行ったら、「大変な一年やったな。」って言ってくださったのは嬉しかったなぁ。大山先生も「お疲れさん。」って言ってくださって、普通に半泣きになったな。(笑)
西山)なるよね。大変だったよねほんとに。
佐藤)俺もまぁ、主事になる予定の人間ではなかったからな。それも含めて「大変やったな」って言ってもらえて。そういう面では、成長もできたし主事になって良かったなと思ったな。
佐伯)うんうん、本当引き受けてくれて感謝です。志萌ちゃんはどう?
平岩)私は単純に、自分のできることのキャパがめちゃめちゃ増えた。
一同)お〜〜。
平岩)めっちゃ簡単なこと言うと、メールの書き方、電話の取り方、書類の作り方を知れたし、Excel・Wordの使い方は効率よくなったし。物事を効率的に進めることを考えて行動できるようになった。まだ他の人に比べたら下手だけど、ちょっと生き方が上手くなった感じ。
西山)お〜!効率的にできるようになってってるのを私も感じたよ。
平岩)自分のことだけ一生懸命やってれば良かったこれまでとは違って、周りのことも考えて行動しなきゃいけなかったから。人生経験としては、今まで生きてきた中で一番濃くて良かった。一言でまとめてしまうと本当にいろんな経験ができたから、それはやって良かったなと思うかな。
佐伯)うんうんうん。
平岩)あと大洋が言ってたように、主事になってから先生方が話しかけてくださることも増えたし、人間関係の幅が広がったなって思うかな。
西山)そっかぁ。
平岩)あと…。意外と「やらなくてよかった」とは思ってない。
佐藤)あ、それはちょっとわかるかも。
平岩)やりたかったかと言われると、「めちゃくちゃやりたい!」って思ってたわけではなくて。そりゃあ大変なのもきついのもわかってたし。でも振り返ってみると、「絶対にやってよかった」って思ってる。
佐藤)今だから言えることかもしんないけどね!(笑)
平岩)確かに、任期もほぼ終わったような状況だから言えることだけど。(笑)大洋は元々運営執行部じゃないけど引き受けてくれたから。だから、部内のことはこれまでを知ってる私が進めて、学外のことは大洋がやるって分担してやってきたんだよね。
佐藤)でも志萌がめっちゃやってくれたから。
平岩)いやいや。インカレに関しては全部大洋がやってくれてたんだよ。私は選手として出てた分わからない仕事もあったけど、大洋はトレーナー委員として1年の時から全部のインカレでほぼ運営執行部みたいな動きをしてくれてたから。インカレのエキスパートなんよ!
佐藤)ま、インカレに関する仕事はすっごいやってきたね。(笑)
平岩)そうだね。おかげでインカレでの対応の信頼感はバッチリだったね。
西山)まじでグッドバランスだったね。
平岩)あとはね、後輩たちが頼もしすぎた!
佐藤)ほんとにそう!
平岩)今の運営執行部は皆一生懸命仕事してくれるから。いい意味ではっきり意見も言ってくれるし、積極的に動いてくれて。
西山)お〜!来年も安泰だね!
佐伯)そしたら次に、主事になって気づいたこととかってある?
佐藤)これまでは運営執行部じゃなかったこともあって知らなかったけど、思ってるよりいろんな人が動いてることで成り立ってるんだなってことに気づいた。先生方をはじめとして競技部のために動いてる人がいて練習できてるし、インカレも学連のおかげで成り立ってるし。
平岩)それはまじで同感。自分の知らなかったことが多すぎる。
佐伯)そうなんだ。
平岩)競技部内だけでも、毎月競技場の利用申請してくれてる子がいて競技場が使えてるし、体育会の会議に毎月出てくれてる子もいるし、インカレの時は3ヶ月以上前からホテル・バスを手配しようと動いてくれてる子もいるし。
西山)え〜知らなかった。
平岩)他の委員会もそうだね。データバンクに関しては侃(跳躍4)の仕事が良すぎて。
佐藤)凄かったねぇ、あれ!
平岩)それ以外にも、会計とか、各ブロックのブロック長とかブロックマネージャー(各ブロックの主事)とか、箱根に関わる人がいたりとか…。そういう人たちがいるって知ったからこそ、「ありがとう」と思えるというか。
佐藤)いろんなことが自分ごとになったよね。
平岩)だからこそ、「誰かがやってくれるっしょ」みたいな感じで思ってる人がいるなら、まずはそういう仕事をやってくれてる人がいるんだってことを知ってほしいなと思う。
佐藤)「大変だぞ」って言いたいんじゃなくて、やってくれてる人がいるから、ちょっとそういうことを心に置きながら練習したり、大会に出たりとか。そういう人が増えてくれると嬉しいし、実際俺も高校生の時とかは全然知らなかったから気づけて良かったなと思うし。今後もそういうことに気づける人間でありたいと思うな。
平岩)陸上に関係なく、「これをやるのにどのくらいの人が動いてるんだろうな」「どのくらい準備したんだろうな」とか気になるもんね。
佐藤)本当にそれだね。これはやって良かったことの一つでもあるね。
平岩)見えてなかった世界が見えたっていうか。すごい大袈裟だけど。
佐藤)うんうん。…残り任期1ヶ月やけど、「やりきった」っていうよりも俺は「耐え凌いだ」っていう感じだね。
平岩)うわ、それめっちゃわかる!
佐藤)この1年、280人の学生代表になった期間があるっていうのはいい経験やし。自信になるって言ったらあれだけど、「やりきった1年があるぞ」っていうのは心の中には残るよね。
平岩)いやぁ、本当に。めちゃくちゃいい言葉でまとめると、人生経験としてはなまるよね。
佐藤)そうね。まぁ、大変だったこともめちゃくちゃある。
平岩)私は、大変だった時はない。常に大変だから。(笑)
西山)最後に、言い残したことやアドバイス等あれば!
佐藤)後輩に言いたいことは、「楽しいわけじゃないけど、やっていいぞ」っていうのはある。
平岩)そうだね。私も主事やったことで気づいたことから就職先も決まったようなもんだから。絶対今後も生きてくると思うし。
佐伯)うんうん。志萌ちゃんはアドバイスとかある?
平岩)部員全員に言いたいこととしては、「いろんなところでいろんな人が動いてる」っていうことを知ってほしい。競技会にも当たり前に出れてる訳じゃないし。
佐藤)でもそういうことはさ、自分が体験したから気づけるんだろうね。
平岩)それはそうだね。私はやっぱり、競技だけじゃなくて部のことも一生懸命やってる人がかっこいいなって思うから。競技部でも「一人一役」って大事にされてるし。
佐藤)それは、筑波大でしかできないことだと思うね。
平岩)確かに、主事やりながら競技もやってる大学ってそうそうないと思うから。
佐藤)選手しながら他の業務もやるっていう一人一役はここでしかできないじゃん。その中でも圧倒的クオリティでしょ、広報とか。
西山)うんうん。
佐藤)競技だけに打ち込むこともいいと思うし、「やれ」っては思わないけど、「競技も仕事もできてお得かもよ?」みたいな。(笑)
平岩)委員会の仕事が他ブロックの人との関わりができるきっかけになるとも思うから、部員同士のつながりを強めてる一つの要因ではあると思うね、絶対に。
多くの裏話が聞けた対談となりました。
インカレに限らず、1年間を通して私たちが競技に打ち込めた背景には、二人の存在がありました。まさに陰の立役者です。
ありがとう。
次回は、「広報委員対談」です。
お楽しみに!